貯蓄1000万円以上ある人は、どれくらい?
自分の周りの人々がどれくらいの貯蓄があるかは、なかなか分からないもの。実際に「1000万円以上貯めている人」はどれくらいいるのか、データで見ていきましょう!金融経済教育推進機構が発表した「家計の金融行動に関する世論調査」(2024年)の[単身世帯調査]と[二人以上世帯調査]のデータから、20代~60代の一人暮らし、二人以上世帯それぞれのケース別に、ガイドが計算してみました。
ご自分の年代のところを中心に、ぜひチェックしてみてください。
※当記事の「貯蓄」とは、「金融資産」全体のことを指します。また、例えば翌日のカード引き落とし代など、日常的に使うために一時的に貯めているお金ではなく、将来のために備えている貯蓄や運用のためのお金をここでは「貯蓄」とします。
一人暮らしの人のうち、30代12.7%、40代は21.0%
一人暮らしの人のうち、20代~60代まで、貯蓄が1000万円以上あると答えた人の割合は以下の通りです(データより、ガイド西山が計算)。●20代……3.2%
●30代……12.7%
●40代……21.0%
●50代……23.8%
●60代……33.7%
一人暮らしの20代で、貯蓄1000万円以上は3%ほど。30代になると10%を超えています。「30代一人暮らしの10人に1人は1000万円以上貯蓄がある」と思うと、意外とたくさんいると感じるのではないでしょうか。
40代、50代になるとさらに増えて、4、5人に1人くらいの割合、60代では、3人に1人の割合です。
「一人暮らしでも、貯蓄が多い人がこんなに」と驚いた方もいるのでは?
二人以上世帯の人のうち、30代は18.4%、40代は24.0%
では、二人以上の世帯ではどうでしょうか。20代~60代まで、貯蓄が1000万円以上あると答えた人の割合は以下の通りです(データより、ガイド西山が計算)。●20代……8.7%
●30代……18.4%
●40代……24.0%
●50代……28.4%
●60代……42.7%
二人以上世帯でも一人暮らしと同様に、年代とともに割合が上がっていて、各年代で一人暮らしの人よりも、1000万円以上の貯蓄がある割合が高いですね。
30代では5~6家庭に1家庭、40代では4家庭に1家庭ほど、50代では3.5家庭に1家庭、60代では2.3家庭に1家庭の割合だと考えると、こちらも意外と多いと感じるかもしれません。
共働き世帯の方が、一人暮らし世帯よりも「1000万円以上貯蓄」の割合が多め
各年代で、二人以上世帯は、一人暮らしよりも1000万円以上の貯蓄がある人の割合が高い結果でした。二人以上世帯では、実家暮らしや共働きで収入が多いケースが考えられますし、子どもがいれば、将来の教育費として貯蓄を意識している家庭もあるでしょう。
ただ、二人以上世帯のなかには「わが家は貯蓄1000万円なんて、そんなにない……」と、驚いた方もいるのではないでしょうか。
二人以上世帯では、「二乗」が実にさまざまです。
働き手が2人以上いるか、子どもの有無、住宅ローンの有無、勤務先の住宅手当の有無、実家からの援助の有無、趣味などに大きなお金がかかっているかなどなど、収入や支出は千差万別です。
夫婦共働きで世帯収入が高くても、高額なマイホームを購入して多額の住宅ローン返済があったり、子どもの教育にたくさんお金をかけていたり、ちょっとした出費が積み重なっていたりと、収入の多さに対して、貯蓄がなかなか増えないケースもよく見られます。
一人暮らしなら家計がシンプルですが、2人以上になると、お金の入り口も出口も増えますので、要注意です。
お互いが貯めていたと思っていても、確認してみたら「もっと貯蓄があるかと思っていた!」と、全員が青ざめる場面もよくあります。みんなでお金について話し合いながら、貯蓄計画を進めていきたいですね。
自分が将来やりたいことを基準に、貯蓄計画を立てよう
今回は参考情報として、1000万円以上貯めている人の年代別の割合をお伝えしました。さて、あなたの年代では、いかがでしたか。以前の記事、『「1000万円貯めている人」は友達に話しているか?』でもお伝えしましたが、貯蓄額については、よほどの仲でない限り、知人や友人には話さないものです。「お金が全然ない」と言っている友人が、実は1000万円以上持っているケースも十分ありえるのです。
「みんなもお金ないみたいだし……」と周りの声を基準にするのはやめましょう。ぜひ、自分や家族の目標や夢を基準にして、それぞれの家庭で貯蓄計画を立てていきたいですね。