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Q.潮干狩りの貝は危険って本当? アサリにも毒があると聞いて心配です

【医師が解説】潮干狩りで採れるアサリやハマグリなどは、食中毒を引き起こす「貝毒」を持っていることがあります。貝毒とは何か、注意すべきポイントを解説します。

清益 功浩

執筆者:清益 功浩

医師 / 家庭の医学ガイド

Q. 「潮干狩りの貝は危険」って本当ですか? アサリにも毒があると聞いて心配です

潮干狩りの貝は危険って本当?

潮干狩りの貝は危険って本当?


Q. 「潮干狩りに行くのが楽しみなのですが、採ったアサリに毒があることもあると聞き、不安です。見た目では分からないそうですが、自分で採った貝は危険なのでしょうか? 安全に楽しむために、どのような点に注意すればいいのか、教えてください」
 

A. 潮干狩りの貝には貝毒のリスクがあります。自治体の情報の確認を

潮干狩りで採れるアサリやハマグリは、毒を持っていることがあります。もともとの貝自体は無毒なのですが、有毒プランクトンを食べることで「貝毒」が体内にたまっている可能性があるためです。

貝毒の中でも特に危険なのは、「麻痺性貝毒」と「下痢性貝毒」です。前者は重症になると呼吸困難や死亡の危険があり、後者は下痢や嘔吐(おうと)などの症状を引き起こします。これらの毒は加熱しても消えないため、見た目で判断したり火を通したりしても安全とは限りません。

市販の貝は、各都道府県で貝毒の発生がないか監視され、出荷前にも検査されています。規制値を超えた場合は出荷が規制されるため、近年は、市販の貝類による食中毒は報告されていません。自治体によっては貝毒の検出状況を発表しており、貝毒が検出された場合には、潮干狩りの中止を呼び掛けられることもあります。

個人が安全に楽しむためには、事前に自治体が発表している情報を確認し、貝毒の発生がないかをチェックすることも有効です。

さらに詳しく知りたい方は、「貝毒の症状は?アサリ・ハマグリ・ホタテの食中毒リスク」をあわせてご覧ください。
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