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今やほとんど見かけなくなった2000円札がなんと「21万円」に大化け!エラー紙幣でもないのに一体なぜ!?

2025年2月9日に終了した、「第121回入札誌『銀座』」から、2000円札の落札結果を取り上げます。なんと落札結果は100倍以上の21万円(落札手数料込みで24万4650円)。なぜこのような高額落札となったのか、解説していきます。

伊藤 亮太

執筆者:伊藤 亮太

株式・ファイナンシャルプランナーガイド

2000円札が100倍以上の価格で高額落札されました。その理由を解説します ※画像はイメージ

2000円札が100倍以上の価格で高額落札されました。その理由を解説します ※画像はイメージ

もはやほとんど見かけなくなった2000円札。手元にあるという人も少ないかもしれません。そんな2000円札ですが、2025年2月9日に終了した、銀座コインオークションの「第121回入札誌『銀座』」では、まさかの21万円(手数料込みで24万4650円)で落札されました。

実に額面の100倍以上となる高額落札となったわけですが、なぜなのでしょうか?
 

エラー紙幣ではないのになぜ?

100倍以上の価値になった実際の2000円札(表面) ※画像出典:銀座コインオークション「第121回入札誌『銀座』」 Lot番号:538 守礼門2000円札 2桁 TA000001Z

100倍以上の価値になった実際の2000円札(表面) ※画像出典:銀座コインオークション「第121回入札誌『銀座』」 Lot番号:538 守礼門2000円札 2桁 TA000001Z

今回落札された2000円札は俗にいうピン札であり、“未使用~未使用マイナス”の評価となっています。もしかしたら若い世代の人は2000円札を見たことがない人もいるかもしれません。れっきとした日本の現行紙幣ですが、沖縄県を除いて、なかなか流通する機会が失われているのも事実です。

さて、この2000円札、未使用なのはもちろん価値を高める理由ですが、特にエラーといったものは見つかりません。高額のワケを知らなければ普通に使ってしまいそうです。実は「キリ番」と呼ばれる、キリの良い番号であることが高値となった理由なのです。キリ番は紙幣では珍重されています。

今回の落札紙幣は、000001番です。2桁のアルファベットの後に記載のある番号が重要なのです。すでに2000円札を見る機会が減っていること、他の紙幣に比べて発行枚数が少ないことなどの理由から、今からキリの良い番号を探すのはかなり難しく、高値につながったといえます。

なお、初期発行のAーA券の000001番は日本銀行の博物館にあるため、市場で見つけることはできませんが、AーA券の777777などのキリ番がオークションにかけられたらさらに高値となることでしょう。
 

2000円札のエラーやキリ番などは価格上昇傾向か

今回紹介した2000円札のキリ番以外にも高値となるものに「エラー紙幣」があります。2000円札の左上に記載されているアルファベットの最初がJ、最後がZであるのに対して(J〇〇〇〇〇〇Z)、右下のアルファベットが最初がL、最後がZになっており(L〇〇〇〇〇〇Z)、記番号が一致しないものがあるのです。通称「JL券」と呼ばれています

市場で出回っているものは数が少なく、Yahoo!オークションなどでは20万円以上で落札されています。エラー紙幣が出回った当初はここまで高くなかったのですが、近年価格が上昇傾向にあるようです。

エラー紙幣やキリ番などの2000円札は、今後さらに希少性が増していく可能性があります。今持っている2000円札で高値が付きそうなものがあれば大切に保存しておくことをおすすめします。

<参考>
銀座コインオークション「第121回入札誌『銀座』」 Lot番号:538 守礼門2000円札 2桁  TA000001Z

<関連記事>
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