婦人病・女性の病気

Q. 「出産経験がないとがんになりやすい」って本当ですか?

【医師が解説】妊娠・出産の選択はそれぞれですが、出産経験の有無でリスクが変わる病気があります。分かりやすく回答します。

山田 恵子

執筆者:山田 恵子

医師 / 女性の健康ガイド

Q. 「出産経験がないとがんになりやすい」って本当ですか?

悩む女性

出産経験がないとがんになりやすい? 実際に病気リスクは上がるのでしょうか


Q. 「出産経験がないと一部のがんのリスクが高まると聞きましたが、本当でしょうか? 妊娠や出産はとても大変そうなので、出産経験があるほうが健康リスクが高いのかと思っていました。もし本当なら、なぜ出産経験がないことが、リスクになってしまうのか知りたいです」
 

A. 乳がん・子宮体がんなどのリスクが高まる可能性があります

妊娠・出産経験がない場合、女性ホルモンの一種であるエストロゲンだけにさらされる期間が長くなります。女性の多い乳がんは、エストロゲンが関係すると考えられているため、妊娠・出産回数が少ない人や、初潮年齢が早かった人は注意が必要です。また、子宮体がんも妊娠・出産を経験していない女性がかかりやすいと言われています。

加えて、子宮の内外にできる良性の腫瘍である子宮筋腫も、同じくエストロゲンの影響を受ける病気です。卵巣がんについても、排卵回数が多い女性、つまり妊娠・出産の経験が少ない女性ほど発生率が高いという説があります。

しかし、これらの病気は必ずしも妊娠・出産経験の有無だけで決まるものではありません。生活習慣や遺伝的要因なども関係します。また、妊娠・出産経験がある人のほうがリスクが高くなる病気もあります。

過度に不安にならず、定期的な健康診断や婦人科検診を受けるようにし、自身の健康状態を把握することが大切です。

さらに詳しく知りたい方は、「妊娠・出産で変わる女性の病気リスク」をあわせてご覧ください。
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