食と健康

Q. 「レンジで温めると栄養価が落ちる」って本当ですか?

【管理栄養士が解説】電子レンジで温めることで、食品中の栄養素がバラバラに壊れてしまうことはあるのでしょうか? 科学的に解説します。

平井 千里

執筆者:平井 千里

管理栄養士 / 実践栄養ガイド

Q. 「レンジで温めると栄養価が落ちる」って本当ですか?

レンジで温めると栄養価が落ちるって本当?

レンジで温めると栄養価が落ちるって本当?


Q. 「電子レンジで食品を温めると、栄養価が落ちてしまうと聞きました。なるべく調理に時間をかけたくないため、普段から電子レンジをよく使っているのですが、やめた方がいいですか?」
 

A. 心配無用です。他の調理法と比べても、栄養価の低下は最小限です

電子レンジでの調理は、他の調理法と比較しても、とりわけ栄養価を損なうことはありません。むしろ、栄養価の低下を最小限に抑えることができる調理法と言えます。

電子レンジは、「マイクロ波」という電波を使って食品中にある水分子を振動させることで、「摩擦熱」を起こして、食品を温めます。短時間の加熱で効率的に温められますし、茹でる調理法のように、茹で汁の中に水溶性の栄養素が溶け出てしまうといった栄養素の損失もありません。

マイクロ波は目に見えないので、栄養価の損失がないと聞いても、「何となく怖い」「食品内に残って、食べ物が有害になるのでは?」といった心配をする人もいるようですが、マイクロ波はただ水分を振動させる力があるだけです。レンジのスイッチを切った時点でマイクロ波は消滅します。加熱した食品内に、そのままマイクロ波が残留するといったことはありえません。

正しく知って上手に活用することで、おいしく栄養が取れる食事を楽しんでください。

さらに詳しく知りたいかたは、「電子レンジは体に悪い?冷凍保存で栄養価が落ちる?食の噂の嘘と本当」をあわせてご覧ください。
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