個人向け国債・固定3年を「金利0.49%」で100万円購入すると、半年後にもらえる利息はいくら?
個人向け国債・固定3年(金利0.49%/年)を100万円購入した場合の6カ月後の利息を計算してみましょう。【半年後にもらえる利息】
・100万円×0.49%×1/2(半年間であるため)=2450円
実際は、受け取った利息から、税率20.315%分の「497円」が差し引かれます。税率の内訳は、「所得税および復興特別所得税15.315%と住民税5%」です。
そのため、個人向け国債・固定3年を金利0.49%で100万円購入すると、半年後にもらえる税引き後の利息は「2450円-497円=1953円」となります。
参照:固定3年「第174回債」/財務省
個人向け国債は3種類
個人向け国債には、半年ごとに利率が変わる変動金利型の「変動10年」と、発行時の利率が満期まで変わらない固定金利型の「固定5年」「固定3年」があります。どの国債も満期になったときの元本の返還、半年ごとの利息の支払いは国が責任を持って行います。また、経済環境が悪化して実勢金利が変動しても、元本部分の価格は変動しません。つまり、個人向け国債は、変動・固定ともに「元本割れなし」という点で安心です。2024年11月11日時点においての国債の金利は、
・変動10年:0.65%
・固定5:0.60%
・固定3:0.49%
となっており、前月の10月発売分に比べて0.08~0.15ポイント上昇しています。
この機会に個人向け国債の購入を検討する一方で、満期までの間に予定外の出来事があり「お金が必要になるかも……」など迷うことがあるかもしれません。
そのような場合、個人向け国債は3タイプすべてで、購入後、1年を経過した時点からであれば、額面1万円単位での中途換金が可能です。
中途換金とは、個人向け国債の満期前に、その一部または全部を換金することです。ただし、中途換金時には、直近2回分の利息相当額(税引き後)だけは差し引かれます。また、元本は減らずそのまま受け取れます。
個人向け国債・固定3年の金利の設定はどのように決まるの?
前述のとおり、10月発売分と比べ、個人向け国債の変動10年、固定5年、固定3年のどのタイプにおいても金利が上昇傾向にあります。固定3年であれば、8月の発売分は「0.28%」、9月は「0.38%」、10月発売分が「0.34%」です。10月は少々下がりましたが、11月発売分は「0.49%」と上昇しています。金利の設定方法は、「変動10年」「固定5年」「固定3年」でそれぞれ異なります。
例えば、固定3年の利率(年率)の場合は、「基準金利」から0.03%を差し引いた値(0.01%刻み)で計算します。この基準金利とは、募集期間開始日の2営業日前(10年固定利付国債入札日)において、市場実勢利回りを基に計算した期間3年の固定利付国債の想定利回りのことです。
参照:個人向け国債の金利についてのよくある質問/財務省
株式や投資信託は損したときが不安……という方でも、国債であれば、利子と元本の支払いは国が責任を持って行いますし、中途換金をしても元本割れしないので安心・安全といえます。
「金利も上がってきたし、個人向け国債を買ってみようか?」と購入を検討する場合は、無理のない範囲で始めるようにしましょう。