実際、年金生活でどれくらいお金が必要なのか。いくら貯蓄があれば安心して老後を迎えられるのか。All Aboutが実施したアンケート調査から、岡山県在住63歳女性のケースをご紹介します。
回答者プロフィール
回答者本人:63歳女性同居家族構成:本人、夫(64歳)、娘、孫(2人)
居住地:岡山県
リタイア前の職業:正社員
リタイア前の年収:400万円
現在の金融資産:預貯金700万円、リスク資産25万円
現役時代に加入していた公的年金の種類と加入年数:国民年金18年、共済年金(厚生年金)22年半
現在の収支(月額)
老齢基礎年金(国民年金):なし(受給前)老齢厚生年金(厚生年金):5万4005円(特別支給の老齢厚生年金)
障害基礎年金や障害厚生年金(障害年金):なし
その他(企業年金や個人年金保険など):個人年金30万円(年額、70歳から10年間)
年金以外の収入:給与収入約11万円(手取り)
配偶者の年金や収入:給与収入350万円(年額)
ひと月の支出:12万~14万円
「贅沢はできないが、ほどよく貯められた」
現在、預貯金700万円、リスク資産25万円を保有しているという今回の投稿者。自身の老後資金について貯めすぎと感じているか、それとも足りないと感じているか、との質問には「ちょうどいい」と回答。
その理由として、「贅沢しなければ月12万~14万円で賄える。固定費支払いのうち、削減できる分の見直しを徐々にしている」と語っています。
「老後資金を蓄え始めたのは50歳過ぎてから」
正社員として働いていた現役時代は、理想的な老後資金として「1000万円」貯めることを目標にしていたそう。その内訳として、「子どもに少しばかりの贈与と葬式費用が出せるレベルの範囲と考えて」と投稿者。
60歳を過ぎた今でも、老後資金はやはり「1000万円」程度あればいいと感じているそう。
「あまり旅行するとかの趣味もないので、たくさん貯めようとか言うことをしてきたわけでもなく」老後を穏やかに過ごすにはちょうどよいのではと感じている様子です。
ただ、現役時代は「3人分の教育資金と家のローンでいっぱいいっぱいで、50歳過ぎて、やっと少しずつ貯蓄(かんぽ生命、個人年金)」に目を向けることができたとあります。
「贈与を考えなければ老後資金に2000万円も要らない」
今の生活の満足度については「普通」と投稿者。常日頃から「なければないようにと生活水準を上げ下げしている」ため、お金に関して不満を感じることはないといいます。
老後資金に不安を抱えている現役世代には、「ある意味(老後資金に)2000万円もいるのかと思ってしまう。生活水準が高い方はそう思うのかもしれないが。次世代への贈与をあまり考えなければ、やっていけると思います。年金が今後どうなるのか不安要素ですが、貯蓄できる範囲で、無理なく生活することがベスト」とアドバイスされていました。
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