人間関係

大皿料理「食い尽くし系」夫に辟易する妻、「おかずの品数が足りない」妻に不満を募らせる夫(2ページ目)

他の人のことを考えないで、大皿に盛られたおかずをどんどん食べ尽くしてしまう夫。その逆で、夫の食欲に見合った量を作ってくれない妻。どちらも、自分の感覚だけが正しいと思っていて、コミュニケーションがすれ違う。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

恋愛ガイド

「自分を基準にするな」という夫側の意見

自分の考え、感覚が正しいと思っている限り、歩み寄りは無い

自分の考え、感覚が正しいと思っている限り、歩み寄りは無い

「そもそも妻は、自分が食べる量をベースにしているんですよ。餃子だって唐揚げだって、ひとり5個と言われても、僕にはまったく足りない」

引っ越し関係の会社を経営するヒロアキさん(40歳)は、笑みを浮かべながらそう言った。肉体労働はお腹がすく。わかっているはずなのに、同い年の妻は自分と8歳のひとり娘が食べる量を基準に考えているのだという。

「ちまちまとおかずを作るんですよ。いろいろなものを作るのは大変だと思うんですが、そのほうがまんべんなく栄養をとれるからと。その妻の気持ちはありがたいけど、こちらはもっとガツンと食べたい。仕事柄、体力を使いますから。

それを妻に言ったら、わかったと言ってくれたんだけど、あまり変わらない。再度言って空気が悪くなるのも嫌なので、冷凍食品を買っておいて、足りなかったからチンして食べていたら、『あなたは私の作る料理が気に入らないの?』と言われて。違う、足りないんだよと言ったら、ごはんを食べればいいというけど、ごはんばかり食べるわけにもいかない」

食事の量で夫婦ゲンカ、娘が泣き出す始末

しまいには口論に発展、妻は「そもそももういい年なんだから、そんなに食べることはない」と暴論を吐く始末。ヒロアキさんも、「オレがどのくらい体力使って仕事をしているのかわかってるのか。もっとちゃんと考えろよ」と売り言葉に買い言葉で言ってしまった。妻は泣き出し、娘まで「ママを泣かせないで」と叫ぶ事態になった。

「足りないからと自分で作ってもダメなら、外へ行くしかありません。食事が終わるとコンビニに行って食べながら帰っていたら、近所の人に見られて、妙な噂がたったこともあります」

最近は深夜にこっそりキッチンに立つこともある。妻はわかっているはずだが、片づけておけば知らん顔してくれるようにはなった。

「だけど、こういうのってなんだか変ですよね。深夜に食べるのもよくないし……。妻ともっと話し合いたいんですが、妻はそんな隙を見せてくれない。ディスコミュニケーションの極みです」

本来、ヒロアキさんの妻は彼がキッチンに立ち入るのを嫌がっていた。自分の牙城を汚されるとでも思っているようだ。キッチンが妻のプライドの塊なのかもしれない。それも含めて、もう一度話し合いたいと彼は言った。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます