人間関係

「そんなに罪深いのでしょうか?」他人が作った食べ物は“無理”な私のせいで小学生の娘まで…(2ページ目)

他人の作った食べ物が食べられない。不用意に「人が作ったものって気持ち悪いでしょ」と言ってしまったら、娘も他人の作ったものが食べられなくなってしまった。夫にも親戚にも激しく批判されているが、人の作ったものが食べられないのはそんなに悪いことか?

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

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実母が根気よく説得してくれた結果

「結局、母が根気よく説得してくれ、友だちの家にも母が連れていって一緒におやつを食べることで、娘も友だちのおかあさんが焼いたクッキーを食べられるようになりました。単に私の影響を受けただけだったから、回復も早かったようです」

だがもちろん、マミコさん自身の「他人が作った食べ物アレルギー」は治っていない。ただ大人の場合、なんとか逃げ道を探すことはできる。

「しかたないので、私はいろいろなアレルギーがあることにしています。本当にアレルギーがある方には申し訳ないけど、心理的なアレルギーだからしかたがないと割り切って……」

夫は私の“アレルギー”に批判的な態度も

困るのは夫の実家や親戚の家を訪ねたときだ。このゴールデンウィークに夫の実家に行ったのだが、店屋物の寿司は食べても義母が作った味噌汁は飲めない。外食ならいいが義姉の手料理はパス。アレルギーという言い訳も通らない。

「夫は私の現状を知っていますが、神経質すぎると批判的です。だからそのときも『コイツさあ、他人が作ったものが食べられないんだよ。それで娘にも悪影響が出て』と言いたい放題。義母や義姉に変な目でみられ、『そういう過度な神経過敏さはよくない』と説教される始末でした」

でもね、とマミコさんは言う。実際に頑張って食べると気持ちが悪くなるだけなので、避けたほうがいいのはわかりきった話。赤の他人ではなく親戚なのだから、逆にそのあたりを理解してくれてもいいのではないか、と。

「単なるクセだ、食べれば大丈夫と押しつけられても困るんですよ……。それを克服しなければ今後の人生、もっと大変だよと脅されもしましたが、克服するより避けたいのが本音。そんなに人の作ったものを食べられないのは罪深いんでしょうか」

困惑したように語るマミコさん。同じような立場の人は案外多いのではないだろうか。
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