40歳、一児の母は夫の「逆襲癖」に辟易
「私が思っていることを話すと、うちの夫はすぐに自分が責められていると思い込んで逆襲しようとする。責めてるわけじゃないと何度も言うのですが。だから意見交換や議論なんてできる状態ではありません」苦笑しながらそう言うのはサチコさん(40歳)だ。結婚して11年、9歳のひとり娘がいる。夫は娘を溺愛しているそう。娘が足を痛めたため、夫が病院につれていったことがある。
「帰宅した夫に、娘の様子を聞いたら『捻挫だって』と。捻挫といっても、どこをどうくじいて、治るまでの時間はどのくらいで、日常生活で気をつけることは何かと聞いても要領を得ない。
娘本人が『ちょっと固定しておいたほうがいいって。だから装具もらってきた』『痛くなくなったら外していいの』『だいたい2週間くらいで痛みもおさまる』と情報提供してくれました。何のために行ってるのと夫に言ったら、とにかく心配で心配で、と。気持ちはわかるけど、あくまで保護者なんだから保護者としてちゃんとしてよと言ったら、もう涙目になって。『きみはちっとも心配してないんだな、薄情だよ』と攻め込んできた。はいはいと言って切り上げましたけど」
原因は被害者意識と防衛本能の強さ?
その程度なら、まだ娘かわいさのあまりと容認できるのだが、世間話をしているときに「オレだって」といきり立つこともある。「ニュースを見ながら移民の話をしていたんですよ。人口が減っていくなか、もうちょっとちゃんと移民を受け入れる制度を作ったほうがいいかもね、だいたい日本って異質なもの、自分たちと違う人を受け入れるのが苦手なのかもなんて言ったら、『うちの会社、最近、けっこう中途採用するんだよ。途中から入ってきた人って、馴染もうとしないんだよ』って。馴染めるようにしてあげればいいじゃないと言うと、『オレが悪いわけじゃない。あっちが悪いんだ』と。
何があったか知らないけど、世間話から一気に自分の話にもっていって、急に文句を言い始める。いや、あなたを責めてるわけじゃないし、もともとそういう話でもないと言ったら、『きみは何かというと僕を責めるじゃないか。この前だって』とまた違う話を引き合いに出してくる。被害者意識が強すぎるわと言ったら、きみが責めるからだろと不機嫌になっていましたが」
夫の被害者意識と防衛本能の強さは、昔から感じているのだが、それが何に由来しているのかわからないとサチコさんは言う。たいした話でもないのに被害者意識を炸裂させる夫とは、世間話もしたくなくなると彼女は口を尖らせた。