人間関係

思春期にとっての容姿問題…子どもに脱毛や美容整形を相談されても「ダメとは言えない」

アンチ・ルッキズムは世界的風潮ではあるが、現実はそうはいかないのかもしれない。美容整形も手軽にできる現代、小学生や中学生までが脱毛や整形を望むケースがあるという。親としては、悩みが深い問題だ。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

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まだ学生の娘に美容整形や脱毛がしたいと言われたら?

思春期の娘に美容整形や脱毛がしたいと言われたら?

「ルッキズム」とは、外見至上主義のこと。人の価値の中で外見に優先順位をつける考え方だ。この考え方をやめようという動きは世界中で以前から起こっている。痩せすぎたモデルが仕事を得られないこともあった。

それでもやはり、「人は見た目」という考え方は強い。就職活動をする前にプチ整形をする男女も多い。

親世代もプチ整形などに抵抗のない世代なのだろう。整形はどんどん低年齢化しているようだ。 

小学生が脱毛するのはアリかナシか

「姉の娘は小学生なんですが、脱毛のため皮膚科に通っているんです。もうちょっと大きくなってからでいいんじゃないのと言ったんだけど、毛深いことを学校でからかわれてどんどんコンプレックスが大きくなっていったんですって。姉も私も毛深いほうなので、親としては何とかしてやりたいと思ったんでしょうね」

そう言うのはミエコさん(42歳)。確かに、1度コンプレックスを感じ、そこをからかわれたら今後の人生にも差し支えるだろう。親としては心配するのもやむを得ない。

「姉は若いころ本気で悩んで、いつもカミソリで剃っていたんだそうです。それでかえって肌が荒れたりしていた。だから娘にはそんな思いをさせたくないって。姪っ子は脱毛に通うようになって明るくなりました。ツルツルしてきたよって私にも見せてくれた。彼女の笑顔が増えるなら、悪いことでもないのかなと私も思うようになりました」

ミエコさんにも小学生の娘がいる。娘も比較的毛深いほうだが、一向に気にする気配はない。同じ世代のいとこが脱毛に通っていると聞いても「へえ」と言うだけ。彼女は今、ストリート系のダンスに夢中なのだ。

思春期の男女にとっての容姿問題

「夢中になるものがなかったら、毛深いことにコンプレックスを抱いていたかもしれない。娘は早くに好きなものに出会えただけ。いずれ脱毛に通いたいと言い出すかもしれませんしね。もしどこかにコンプレックスを感じたら、娘が言いやすいような環境を作っておくことが大事かなと思っています」

毛深いことだけではなく、思春期の男女にとって、容姿は大きな問題なのかもしれない。気にしなければいいと言っても、そう簡単に悩みは消えない。毎日鏡を見てはため息をつき、悩みがどんどん深くなるケースも多いだろう。

>中学生の娘に「二重」を懇願されて……
 
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