軽度の破損は両替可能なことが多い
お札を破損させてしまったと言っても、状態によって取り扱い方法に違いがあります。たとえば、落書きやお札の一部がちぎれてどこかへ行ってしまった等の場合です。落書きでも、お札の番号がしっかり確認できるような場合は、その場で両替してもらえる可能性があります。同じく、お札の一部分が欠けていても2カ所あるどちらかの番号が確認できる、お札のほとんどが残っている場合には、その場で両替できる可能性は高くなります。
特に落書きの場合は、店頭に設置してある両替機でも両替できることも多いようです。
中度の破損は日本銀行の鑑定を経てから入金される
お札が破れてしまって、残りが3分の2、半分くらいしかないような場合は、その場で両替することはできず、基本的に日本銀行に鑑定を依頼し、金額が決定されてから、口座へ入金されます。両替はできません。鑑定後の入金額の目安としては、3分の2以上あるときには、券面額のまま入金。半分程度しか残っていないようなときには、券面額の半額程度になることが多いようです。欠損している部分が多いときには、その分、減額されて入金されます。
取り扱いの流れとしては、受け付けた銀行内で所定の作業を経てから、日本銀行での鑑定となります。そのため口座への入金は、1カ月程度、見ておく必要があります。
重度の破損はいくらになるのかの判断が難しい
私が今まで取り扱ったお札の破損で最も重度な破損は、火災で焼けずに残ったお札です。耐火金庫の場合、お札が燃えずにそのままの状態で残っていることが多いのですが、触るだけで形が崩れてしまい、粉々になってしまうことがあります。もし、このようなお札があり、持ち運びできる金庫等の場合は、お札を出さずにそのままの状態で銀行へ持ち込んで下さい。
持ち運びができないような場合は、一度、銀行へ相談し、どのようにすれば良いのかを確認してみましょう。
うっかり触って形が崩れてしまったときには、ゴミになったと廃棄するのではなく、ビニール袋等に集めておき、銀行へ持参して下さい。
重度の破損の場合、券面額と同様の金額になる可能性は極めて低くなりますが、お札の番号が確認できた場合には、金額がつくことがあります。
金額がついた場合、その分は銀行口座に入金されます。持込から入金までは1カ月を超えてしまうこともあり得ます。
中度、重度の場合は口座への入金となりますが、そのようなときは自分が持っている口座の支店窓口へ出向くようにして下さい。お近くにない場合は、まずは口座のある支店へ相談し、どのようにすれば良いのかを確認してみましょう。