名古屋の観光・旅行/名古屋の珍スポット

“東海珍名所の父”・浅野祥雲スポット巡り(3ページ目)

名古屋周辺の珍スポットを語る上で避けては通れないコンクリート造形師・浅野祥雲。自称「日本唯一の浅野祥雲評論家」である大竹がお届けする、祥雲さんゆかりの珍スポット・ガイド!

大竹 敏之

執筆者:大竹 敏之

名古屋ガイド

■ “冒険活劇”桃太郎を活き活きと立体化!
~ 桃太郎神社 (愛知県犬山市)

新、いや珍史実? 桃太郎は
愛知県生まれだった・・・!?

日本で最もポピュラーなおとぎ話「桃太郎」。そのふるさとは岡山県吉備というのが、日本人の大半が信じて疑わない定説ですが、実はあちこちに「いや、ウチこそが生誕の地だ!」と言い張る・・・もといアピールする地が存在します。
桃太郎神社

桃太郎や家来、鬼のコンクリート像が境内に約20体。キジはほとんど恐竜みたいになっちゃってます

愛知県犬山市の木曽川畔にある桃太郎神社もそのひとつ。神社の周辺には「大桃」「犬山」「猿洞」「雉ヶ棚」「鬼ヶ島」など、桃太郎の物語に関連する地名があちこちにあり、それが桃太郎伝説発祥の地の動かざる証拠だと言います。

桃太郎の成長と活躍をリアルスケールで再現

説明
入口近くのキジは完全に擬人化されている
説明
鳥居下の石段の中ほどにある“桃から生まれた桃太郎”

その信憑性をさらに強固にしてくれるのが(?)境内を彩る祥雲作品による人形絵巻。大きな桃からおちん○ん丸出しの桃太郎が飛び出して来る誕生シーンから、犬・サル・キジの家来たちを引き連れての鬼退治、そしてお宝とともに凱旋する姿などが活き活きとくり広げられます。

説明
後ろ髪のはね具合がおしゃれ
説明
顔が負けすぎ

ここで、桃太郎陣営以上に名演技を見せてくれるのが鬼たち。悔しそうに尻もちをついていたり、情けない顔で泣きを入れてたり、土下座してたり・・・。わき水を利用してぽたぽた涙を流す鬼までいます。

制作は昭和30年代前半。数は約20体と先の2施設と比べると控えめですが、動き・表情・彩色ともに実にケレン味にあふれています。それ以前の祥雲作品は仏像が中心なのですが、ここは宗教施設とは言え観光推進が主目的。そのため造形の自由奔放さがいかんなく発揮されたのだと考えられます。後の超大作・関ケ原ウォーランドへとつながる転機となった作品群だと位置付けられるでしょう。

鬼のミイラや頭ガイコツ(の写真)は必見
70年代の超常テイストぷんぷんの宝物館

説明
これが鬼のガイコツ。「牛の骨をひっくり返しただけじゃ・・・」なんてツッコミは野暮ってもの
ちなみに、境内には宝物館なる資料館があり、こちらには鬼のミイラや頭ガイコツの写真(かつては実物が展示されていたが、残念ながら10年ほど前に小火で焼失)など眉ツバっぽい展示品がいっぱい。これはこれで非常に味わい深いので見逃せません。

そしてもうひとつ頭に入れておいていただきたい予備知識ですが、犬山市民やましてや名古屋の人が「桃太郎はウチが元祖!」と断固として信じてる、なんてことはございませんので誤解のなきよう・・・。

□桃太郎神社
・ 所在地:愛知県犬山市来栖古屋敷
・ アクセス:名鉄犬山遊園駅より徒歩で30分
・ TEL:0569・61・1586
・ 参拝時間:9時~17時
・ 休み:なし
・ 料金:宝物入館料 大人200円、小人100円
Yahoo地図情報

【過去の関連ガイド記事】
「うさぎ画伯と行く!名古屋珍スポツアー」

□1ページ・・・武将像が200余体! 「関ケ原ウォーランド」
□2ページ・・・お坊さん人形がズラリ! 「五色園」
□3ページ・・・桃太郎伝説に珍事実? 「桃太郎神社」
□4ページ・・・ジャンボサイズにびっくり! 「大弘法シリーズ」
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