人間関係

「嫌味」が多い夫とどう付き合うか?中高生の子どもに父親面で説教とは「嫌味な大人だなと思う」(2ページ目)

子どもが成長して、あまり頼りにされなくなったとたんに威張りだした夫、知ったかぶりと後出しジャンケンをする夫。家族の心に小さな棘を繰り返し刺すことになる。これが、つもりつもったときにどうなるのだろうか。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

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後出しジャンケン的なことばかりする夫

「うちの夫は、後出しジャンケンが多いんですよね」

苦い顔でそう言うのはユイコさん(42歳)だ。8歳のひとり娘と、夫の母との4人で暮らしている。

「去年の秋、私、帯状疱疹にかかってしまったんです。仕事が忙しかったので、疲れがたまったんでしょう。すると夫は『だから気をつけろって言ったじゃん。体が弱ると帯状疱疹にやられるんだよ』って。いや、あなたからそんなふうに言われた記憶はないけどと言ったら、『おふくろにワクチン打たせた?』って。

知らないと答えると、『50歳以上はかかりやすいんだから、おふくろに打たせておけって言ったよね』と。帯状疱疹のワクチンの話なんか、家でしたことないでしょ、しかも今、痛くて横になっている私に言うこと? 思わず追っ払いましたよ」

夫からのちょっとした嫌がらせ

人が苦しんでいるところへ来て、今までしたこともない話を、あたかもしてきたように言う夫、頭のネジが歪んじゃったかと思ったとユイコさんは皮肉を飛ばす。

「知ったかぶりと後出しジャンケンがかぶったような、妙な性格なんですよ。結婚前は、この人、けっこう博識かもと思ったんですが、あれは私の見る目が間違っていただけのことだと今は思っています。自分の見る目が違っていたんだから、夫を恨むわけにもいかないんですが……。義母がよくできた人で、『自分だけが何でも知っているような顔をするのはやめなさい』と面と向かって言ってくれるから、まだすっきりするんですけどね。義母がいなかったら、とっくにこの家庭は崩壊しています」

こういうふうに夫の「ちょっとした嫌がらせ」「ちょっとした居丈高な言動」は、本人が意識しているかどうかは別として、家族の心に小さな棘を差し込んでくるものだ。だからこそ、早めに指摘して、本人に気づかせることが重要かもしれない。
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