今回は、パナソニックがZ世代から30代までを対象に行ったアンケート調査などを踏まえて実施した「くらしのヒントEXセッション【春】『#一人暮らしにもパナソニック』~一人暮らしの本音とリアル~」の内容から、購入する家電や選び方を見ていきます。
Z世代はSNSを参考に家電を選ぶ?
今回のセッションでは、2024年1月にパナソニックが首都圏(1都3県)に住む18~35歳の一人暮らし経験者600人を対象に行ったアンケート調査の結果が紹介されています。「一人暮らしを始める際に、家電購入のきっかけになったもの、参考にしたもの」という質問に対しては、次のような回答が寄せられました。 「親のアドバイス」や「家電量販店の店員のアドバイス」という回答が多く上がっている一方で、購入以前の情報収集と思われる、Webサイト上の情報を調べる行動については世代によって違いが。Z世代では、InstagramやX(旧Twitter)、YouTubeといったSNSを参考にしているのが読み取れます。
ゲストとして登壇した、暮らしのモノメディア「monograph(モノグラフ)」編集長の堀口英剛さんはこの結果について「若い世代は口コミサイトも見ないし、そもそも検索をしない人がすごく多いんです」と語りました。 「テキストメディアの情報が少なくなっている中で、InstagramやXで実際に誰が発信しているのかを見ながら、自分の理想の暮らしに近い情報を選んで参考にしているという感じです。親や知人のアドバイスはいまだに強いのですが、近くに詳しい人がいない場合はYouTubeやTikTokなどで人の顔や性格が分かる、信頼できる人を見つけて、その人の意見を参考にしているという話を聞くことが多いですね」(堀口さん)
本セッションでは、入社3年目から5年目までのパナソニックの若手社員も登壇。Z世代の家電選びなどについての率直な意見交換が行われました。
コミュニケーションデザインセンター クリエイティブ部の井上和さんは「SNSの情報は家電選びの際にいつも参考にしています」と語りました。
「人となりだったりセンスを発信されていたり、ライフスタイルも踏まえて確認できるので、すごく信頼できる情報として見ています。家電などは実際に置いた印象や色味、サイズ感みたいな部分で一般の方が撮った写真の方がイメージしやすいので、そういう面でも頼りにしています」(井上さん)
一人暮らしを始める際にそろえる家電はどれ?
「一人暮らしを始める際にそろえた家電は?」という質問については、Z世代の前半、後半ともにそもそも家電をそろえる率が低いことが分かりました。 「Z世代前半にかけては、『最初のうちに家電を買いそろえなくてもいいんじゃない?』という気持ちがあるのではないかなと思います。こだわりがすごく強い傾向があるので、しっかり自分で吟味して気に入ったものが見つかってから買おうという方が多いのではないでしょうか」(堀口さん)パナソニック・井上さんも「特に冷蔵庫などはすごく吟味しました」と言います。
「冷蔵庫や洗濯機は大きくて金額も高いので、すごく慎重に選びました。特に冷蔵庫は一人暮らしだと設置のスペースも限られています。でも私は自炊もするので、容量は大きいものがいいとか、毎日使うので使い勝手がいいものがいいななどと考えました。失敗してすぐに買い直せる金額のものではないので、すごく吟味しました」(井上さん)
基本的な家事は手間暇かける? それとも時短・効率化したい?
続いて、「掃除・洗濯・料理など、基本的な家事について、自分の気持ちに近いもの」という質問の回答結果が紹介されました。 「全て自分で行わなければいけないと考えている」「家事をていねいに行うことも自分の楽しみだ」の2つについては「ていねいな暮らしをしたい」、その下「家事はたまにするくらいでよい」「家電におまかせして時短や効率化を目指したい」は「楽したい、効率化したい」という方向性ですが、割合としてはどちらも同程度という結果になりました。「Z世代前半の方が『自分で家事をしたい』という方が多いと思うのですが、Z世代前半の方はこれから一人暮らしを始める方、もしくは始めたばかりという世代です。それもあって、期待を込めて『自分で家事をしたい』という方向になっているのではないでしょうか。憧れがあるというか、試したことがないからこそ、そういう期待が現れているんじゃないかなと思います」(堀口さん)
パナソニック コンシューマーマーケティングジャパン本部 くらしアプライアンス部の船戸和平さんは、「家事をていねいに行うことも自分の楽しみだというところが、まさに自分だなと思いました」と語りました。
「コロナ禍で在宅勤務が多くなったことで家で過ごす時間が増え、仕事も家事も全て家の中でします。そうすると家事がリフレッシュじゃないですけど、楽しんでていねいにやりたいという気持ちが出てきました。自分は仕事と家事のバランスをとりながらやっているかなと思いました」(船戸さん)
洗濯・掃除は全世代共通の悩み
続いて「一人暮らしをする中で、不安や不満に思うこと、困っていること」という質問についての回答結果が紹介されました。 「掃除」が全世代の困りごととしてスコアが高く、「洗濯」はZ世代後半が若干高いという結果になりました。「防犯」についても全世代を通じて高いことが分かります。「意外と各世代で変わらず、防犯の意識が高いのと、やっぱり料理はZ世代前半の方が一番困っているという結果が面白いと思いました。最初に洗濯機や掃除機は買うよね、という流れがあって、多分その次ぐらいに料理が来ると思うので、困っている方が多いのかな、という印象です」(堀口さん)
一人暮らし開始前後における、生活に対する価値観の変化は?
続いて、「一人暮らしをする『前』と『してから』、大切にしたいと考えていたこと」についての質問に対する回答結果が紹介されました。 調査結果からは、Z世代後半は「ていねいな暮らし志向」が強く、一人暮らしを始める前と始めた後で、その思いはあまり変わらないことが分かります。「ていねいな暮らし」をするために効率よく家電を活用するという意味では、堀口さんは「ドラム式洗濯機」に加えて「食洗機が助かっている」と語りました。
「一番のおすすめはドラム式洗濯機ですが、次に買うなら食洗機でしょうか。僕も今すごく助かっています。パナソニックが一人暮らし用の食洗機を出しましたが、これは周りでも使っている人がかなりいます。中に自分の食器を1セット入れて、常に食器棚として使っているという方もいます。自分がやらなくていいことは全部家電に任せて、それ以外の時間を好きなことに使うというのが、やっぱり今の生活の過ごし方なのかなと思います」(堀口さん)
パナソニック若手社員おすすめの「一人暮らし家電」は?
最後に、パナソニック若手社員がおすすめの一人暮らし家電を紹介。船戸さんが推すのは、自身が開発にも携わったパーソナル食洗機「SOLOTA」です。 「2.5リットルの水を使うタンク式で、食事1回分の食器を全部洗い切れます。作り置きしたカレーを入れたタッパーなどはにおいや色が移りやすいのですが、高温で完璧に落としてくれるので本当に重宝しています」(船戸さん)井上さんは自動計量IH炊飯器「SR-AX1」を紹介しました。 「水とお米を入れておくと、スマホから好きな時間にどこからでも炊飯できます。忙しい日が続いていたり、帰れない日が続くと、冷蔵庫に冷凍ご飯がないこともあるのですが、これはスマホで炊飯するだけで帰宅時に炊きたてのご飯を食べられるので、おかずだけ買っていけばいいみたいな感じで救われています」(井上さん) パナソニック コミュニケーションデザインセンター メディアプランニング部の大木優佳さんは衣類スチーマー「NI-FS70A」を紹介しました。 「ハンガーにかけたままシワを取るのがとても楽ですし、これがあればアイロン台もいらないのですごく気に入っています。今日着ているニットなどは洗濯機とかで洗いにくいのですが、これで脱臭も除菌もできるので、そこも含めておすすめです」(大木さん) 1人暮らしの家電の選び方やおすすめ家電が紹介された今回のセミナー。春からの新生活へ向けて準備する際、参考にしてみてもいいかもしれません。