インフルエンザ

Q. インフルエンザ薬の予防投与は、子どもでも受けられるのでしょうか?

【小児科医が解説】家族がインフルエンザにかかってしまった場合、発症を防ぐ目的で、インフルエンザ治療薬を「予防投与」する方法があります。費用の目安、子どもも予防投与を受けられるのか、薬ごとの予防投与の方法について、解説します。

清益 功浩

執筆者:清益 功浩

医師 / 家庭の医学ガイド

Q. インフルエンザを発症しないようにするための予防投与は、子どももしてよいですか?

子どものインフルエンザの予防投与

家族がインフルエンザに感染! 発症しないように、子どもも予防投与を受けることは可能?


Q. 「インフルエンザが流行していますが、インフルエンザ治療薬を先に飲んで発症を予防する方法があると聞きました。例えば受験生などの子どもでも、予防のために薬を使用できるのでしょうか?自費だと高いですか? 何歳から使えるのでしょうか?」
 

A. 子どもでも自費での予防投与は可能です。かかりつけ医と相談を

インフルエンザの治療に使われる「抗インフルエンザ薬」を、治療ではなく発症予防のために使用することがあり、これを「予防投与」といいます。

治療のために処方された場合は保険診療ですが、予防投与の場合は保険内の治療にはあたりませんので、保険外診療で自費になります。自費の場合は、診療と薬剤料がかかり、診療料は医療施設によって異なります。薬剤の値段は種類によりますが、窓口での負担は5000~1万円程度のものが多いです。

予防投与の原則として、対象となるのは下記の条件に当てはまる人です。

『〈予防〉原則として、インフルエンザウイルス感染症を発症している患者の同居家族又は共同生活者である1)高齢者(65歳以上)、2)慢性呼吸器疾患又は慢性心疾患患者、3)代謝性疾患患者(糖尿病等)、4)腎機能障害患者を対象とする』
※『処方薬辞典』(https://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/drugdic/prd/62/6250021R1024.html)より

抗インフルエンザ薬を予防投与することのデメリットは、使用による副作用の可能性や、将来的に薬が効きにくい耐性ウイルスが生まれやすくなることなどです。そのため、安易に頻回に予防投与をすればいいというものではなく、状況によって使用すべきかが判断されます。ご質問の、子どもへの使用可否ですが、小児の使用方法もそれぞれ示されていますので、子どもへの予防投与は禁止されているわけではありません。

■予防投与の目安・方法
  • オセルタミビル(タミフル)……成人なら1回75mgで1日1回で7~10日間、幼小児なら1回2mg/kg(75mgまで)で1日1回で10日間
  • ザナミビル(リレンザ)……成人および小児で1回10mg1日1回で10日間吸入
  • ラニナミビルオクタン酸エステル(イナビル)……成人および10歳以上の小児なら40mg単回吸入か20mg1日1回で2日間吸入、10歳未満なら20mg単回吸入
  • ロキサビルマルボキシル(ゾフルーザ)……成人および12歳以上で体重80kg以上80mg、80kg未満40mg、12歳未満で体重40kg以上40mg、20kg以上40kg未満20mg、10kg以上20kg未満で10mgの単回投与
予防投与をする場合は、感染者と接触してから48時間以内にすることが望ましく、ザナミビルは36時間以内とされています。感染リスクが高い状況で、予防投与の検討をしたい場合は、早めに医療機関に相談するのがよいでしょう。
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