年金・老後のお金クリニック

1963年5月生まれの男性。厚生年金保険料を払っていても、61歳から老齢年金を繰上げしてもらえますでしょうか?

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、厚生年金に加入しながら年金を繰上げ受給できるのかについてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

All About 編集部

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、厚生年金に加入しながら年金を繰上げ受給できるのかについてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

Q:1963年5月生まれの男性。厚生年金保険料を払っていても、61歳から老齢年金を繰上げしてもらえますでしょうか?

「1963年5月生まれの60歳です。61歳から老齢年金を繰上げ申請しようと思ってます。厚生年金保険料を払っていても、61歳から老齢年金をもらえますでしょうか?」(男性)
厚生年金に加入しながら年金を繰上げ受給できる?

厚生年金に加入しながら年金を繰上げ受給できる?

A:厚生年金に加入しながら、繰上げ受給で年金を受けとることはできます

老齢年金は、原則65歳から受給できますが、希望すれば、65歳になる前から、繰上げて受給することができます。繰上げ受給をすると、早く受け取ることができますが、ひと月あたり0.4%減額された年金を受け取ることになります。年金の減額率は、一生変わりません。

相談者は、60歳以降も厚生年金に加入して就労されるとのこと。厚生年金に加入しながら、繰上げ受給で年金を受けとることはできます。

60歳以降厚生年金に加入すると、厚生年金の加入期間が長くなりますので、老齢厚生年金受給額が増えることになります。65歳時点で、60歳以降65歳になる前の厚生年金に加入した期間に基づき、年金額が再計算されることになります。

65歳で再計算されるものの、繰上げ受給の減額率は変わりません。65歳で再計算された後の年金も、減額された金額を受け取ることになります。

繰上げ受給をすると、65歳になる前から老齢年金を受け取れますが、一度手続きすると取り消しできません。また、国民年金の任意加入ができなくなります。

さらに繰上げ受給して老齢厚生年金をもらう場合にも「在職老齢年金制度」に注意が必要です。厚生年金に加入して働き、月収等と老齢厚生年金の月額の合計金額が48万円を超えると、老齢厚生年金が一部または全額が支給停止になります。

繰上げ受給にはさまざまなデメリットがありますので、よく検討した上で手続きするようにしましょう。

※年金プチ相談コーナーに取り上げてほしい質問がある人はこちらから応募するか、コメント欄への書き込みをお願いします。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
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