50代で老後資金の確保ができていない割合は72.8%も!
金融広報中央委員会が行っている「金融リテラシー調査」は、3年ごとに行われており、18歳以上の個人の金融リテラシー(お金の知識・判断力)の状況把握を目的とした大規模調査です。2023年12月時点で、2022年の調査結果が最新となります。この「金融リテラシー調査」によると、「定年退職後の生活費」が今後必要と意識している者の中で50代で老後資金の必要額を認識していない割合は51.5%、資金計画を立てていない割合は65.2%、資金確保ができていない割合は72.8%でした。将来を考えたときには、どのようにすればよいのでしょうか?
【出典】金融リテラシー調査2022年調査結果
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/literacy_chosa/2022/
資産状況を確認し、どのように運用していくべきか考えてみましょう
50代で老後の資金の準備ができていないと気持ちばかりが焦ってしまいがちです。とはいえ、いきなりお金は増えません。まずは毎月できる範囲でいいので、コツコツ貯めていくことが大切です
調査結果と自分の行動を振り返り、安心したがいる一方で落ち込んでしまった人もいるのではないでしょうか?
いずれにしても、老後資金がないと気が付いたのなら、今から向き合うことが大切です。これから、将来のことを考えていきましょう。
大切なことは現状を把握すること。自分の資産状況を確認し、どのように運用していくべきか、どのような金融商品を利用するのがよいのかを考えていくことです。
これからのライフプランを考えよう
現状を把握するための手段としては、お金の流れを知ることです。そのためには、振り返りが必要です。~具体的な現状の家計把握の方法~
・家計簿を付けて無駄の有無を判断する
・生命保険の加入状況に過不足はないか
・公共料金のプランは生活にあっているのか
・使っていないサブスク料金や不要な会費の有無をチェックする
・借入額の推移はどうなっているか
現状の把握ができたら、将来的にどのような生活を送りたいのかを考えていきます。夫婦であれば、それぞれの希望を話し合っていき、目標をすり合わせていきましょう。
目標が決まったら、それに向けた準備をスタートします。
目標に沿ってお金を貯める
50代で支出が多い人は、今は貯蓄に回すのは大変かもしれませんが、毎月、少しずつでもいいので貯蓄をスタートしていきましょう。手元に現金や預金が少ない人は、銀行の積み立てからスタートしてみましょう。低金利であっても、元本保証で確実に貯めることができます。毎月1万円貯めれば、10年間で120万円貯まります。
120万円だけでは、老後はどうにもならないと思うかもしれませんが、預貯金残高が増えていくと、さらに「貯めたい熱」がわいてきます。前項で決めた明確な目標があれば、貯めることが楽しくなりますので、取り組んでみてくださいね。
老後の生活費のために貯めるのであれば、節税メリットがあるiDeCoなどで貯めていくのがおすすめです。毎月5000円から積み立てできます。ただiDeCoは自分で運用する等の手間もかかりますし、60歳までは原則お金は引き出せません。
その他、新NISAで運用するのもいいですね。新NISAは、最大利用額は1800万円。非課税期間は無期限なのでメリットは大きくなっています。ただし投資商品を買う場合はリスクもありますので覚えておきましょう。
一番NGなのは、もう無理だとあきらめてしまうことです。今できることから始めても、決して遅くはありません。たとえ1万円でも5000円でも、毎月コツコツ貯めていくことが大切なのです。