紅組:世界レベルのパフォーマーが一堂に
まずは紅組。3回目の出場となるYOASOBI、今年韓国デビューを果たしたNiziUなど、日本が誇る世界レベルのパフォーマーが名を連ねています。 また、日向坂46は出場を逃す一方、昨年落選した櫻坂46が2年ぶり3度目の出場を果たしました。櫻坂46の“返り咲き”は異例で、キャプテンの松田里奈はブログで「去年は悔しい思いもしましたが、その経験があったからこそ得られたものもあるのかなと思います」とコメント。田村保乃も「私達はデビューした時から変わらず自分達の道をまっすぐに歩いてきました」「ずっとかっこいい櫻坂46でありたい」と抱負を語っており、そのパフォーマンスが注目されます。 初出場を果たしたのは今年デビュー50周年を迎える伊藤蘭、TWICEのMOMO、SANA、MINAによるサブユニット・MISAMO、新しい学校のリーダーズ、Ado、ano。『うっせぇわ』で社会現象を巻き起こし、今年9月にリリースした『唱』がユニバーサル・スタジオ・ジャパンのハロウィーンイベント「ハロウィーン・ホラー・ナイト」とのコラボ楽曲として大ヒット中のAdo。先日、日本テレビ系音楽番組『ベストアーティスト2023』に出演し、自身初となるテレビでのパフォーマンスを行いましたが、紅白歌合戦ではその歌唱はもちろんのこと、「顔出し」解禁もあるのかなどネット上では話題を集めています。
その他、「新しい学校のリーダーズ/首振りダンス」で2023ユーキャン新語・流行語大賞トップ10に入賞した新しい学校のリーダーズ、“あのちゃん”の愛称でバラエティー番組に引っ張りだこのanoも初出場。その存在は知っているけど楽曲はあまり聞いたことがないという人もいるのではないでしょうか。
新しい学校のリーダーズは4人組ダンスボーカルユニットで2015年に結成。中森明菜をほうふつとさせる昭和歌謡とセーラー服姿にキレッキレのダンス、平成レトロともまた違うエレクトロな音作りが海外からも支持を集め、2020年リリースの『オトナブルー』がTikTokを起点に大バズり。同年アメリカの音楽レーベルと契約し世界デビューを果たしました。
白組:「紅白ロックフェス」に期待
一方、白組は出場歌手発表時に最もネット上をざわつかせたのが「初出場・大泉洋」でした。昨年まで3年連続で紅白歌合戦の司会を務め、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』やTBS日曜劇場『ラストマンー全盲の捜査官ー』など俳優として第一線で活躍し続ける大泉洋が、今年は司会ではなく“歌手”として出場。そのことに驚いた人も多いでしょう。大泉洋は今年10月に玉置浩二プロデュースによる新曲『あの空に立つ塔のように』を配信リリースしており、自身の生誕50周年を記念したリサイタルツアーを行うなど歌手としての一面もあるのです。紅白歌合戦の制作統括を務めるNHKの大塚信広チーフプロデューサーは選出理由に「タレントとしてのパワー」「(前出の新曲の)チャートアクションが良いこと」などを挙げています(※2)。 大泉洋の他に初出場を果たしたのはキタニタツヤ、すとぷり、Stray Kids、SEVENTEEN、10-FEET、MAN WITH A MISSION、Mrs. GREEN APPLEと、例年と比べてロックバンドがその存在感を示しています。
10-FEETは1997年に京都で結成した3ピースロックバンド。今年で結成25周年、メジャーデビュー22年目を迎え、シーン最前線で活躍を続けています。2022年に公開された映画『THE FIRST SLAM DUNK』のエンディング主題歌『第ゼロ感』で新たなファンを獲得。2023年に行われたお笑い賞レース『THE SECOND~漫才トーナメント~』では出囃子に『2%』が起用されました。 「頭はオオカミ、身体は人間」の外見で2011年にメジャーデビューしたMAN WITH A MISSIONは、活動当初よりアメリカのEpic Recordsとメジャー契約し、全米ツアーやヨーロッパツアーを積極的に行い、2013年には10-FEETのTAKUMAとコラボしたシングル曲『database feat. TAKUMA(10-FEET)』をリリース。2023年にはmiletとのコラボレーション曲『絆ノ奇跡』がアニメ「『鬼滅の刃』刀鍛冶の里編」のオープニング主題歌に起用されました。 さらに、2013年結成、2015年にメジャーデビューしたMrs. GREEN APPLEも、結成当初は渋谷のCLUB CRAWLや新宿Marbleといったライブハウスで活動していた実力派です。 この他、2017年以来2度目の出場となるエレファントカシマシや、ソロアーティストには藤井フミヤ、福山雅治、星野源といった顔ぶれも。さらにはブライアン・メイ、ロジャー・テイラー、アダム・ランバートによるスーパーバンド「クイーン+アダム・ランバート」が特別企画で出場することも発表され、白組はさながらロックフェスの様相。大みそかにロックなパフォーマンスが堪能できそうです。
「再生回数」の多いアーティストが落選
ところで、紅白歌合戦の出場者発表時には毎年「落選」にも注目が集まります。特に今年は旧ジャニーズ事務所所属アーティストの出演がないことが話題を集めていますが、その他にも昨年の紅白歌合戦公式YouTubeチャンネルにアップされた動画の中で特に再生回数が多かったSEKAI NO OWARI、TWICEといったアーティストが今年は出演しません。司会者についても、橋本環奈と仲良しの浜辺美波の起用による“人気女優コンビ”の実現や、大泉洋から有吉弘行への交代など、昨年から大きく様変わりしています。「ボーダレス 超えてつながる大みそか」をテーマに掲げる2023年、いったいどんなステージが楽しめるのでしょうか。
『第74回NHK紅白歌合戦』出場歌手(50音順・カッコ内は出場回数)
【紅組】
あいみょん(5)
新しい学校のリーダーズ(初)
Ado(初)
ano(初)
石川さゆり(46)
伊藤蘭(初)
坂本冬美(35)
櫻坂46(3)
椎名林檎(8)
JUJU(2)
Superfly(7)
天童よしみ(28)
NiziU(4)
乃木坂46(9)
Perfume(16)
MISIA(8)
MISAMO(初)
水森かおり(21)
milet(4)
YOASOBI(3)
緑黄色社会(2)
LE SSERAFIM(2)
【白組】
エレファントカシマシ(2)
大泉洋(初)
Official髭男dism(4)
キタニタツヤ(初)
郷ひろみ(36)
さだまさし(22)
JO1(2)
純烈(6)
鈴木雅之(6)
すとぷり(初)
Stray Kids(初)
SEVENTEEN(初)
10-FEET(初)
BE:FIRST(2)
福山雅治(16)
藤井フミヤ(6)
星野源(9)
MAN WITH A MISSION(初)
Mrs. GREEN APPLE(初)
三山ひろし(9)
山内惠介(9)
ゆず(14)
※情報は執筆時点のものです。詳細は『第74回NHK紅白歌合戦』の公式サイト(※1)をご確認ください
参考
※1:『第74回NHK紅白歌合戦』公式サイト
※2:スポーツニッポン 2023年11月13日記事より