人間関係

Q. 「お嫁さんの帰省」は気疲れします。角を立てずにお互い気楽に過ごす方法は?

【公認心理師が解説】義実家への帰省がストレスという「お嫁さん」側の声はよく耳にしますが、実はおもてなしをする「お姑さん」側も、お嫁さんに対して気疲れを感じるものかもしれません。お互いの帰省ストレスを減らし、長くお付き合いしていくコツをご紹介します。

大美賀 直子

執筆者:大美賀 直子

公認心理師・産業カウンセラー /ストレス ガイド

Q. 「お嫁さんの帰省」はこちらも気疲れします。いい方法は?

嫁姑関係

息子一家の帰省はうれしいけれど…実は姑も、嫁に「気疲れ」?


嫁姑関係に問題がなくても、「息子の嫁」には気を遣うという人は多いもの。お嫁さん側の義実家への帰省ストレスは、よく話題になります。しかし、帰省を受け入れるお姑さん側も「居心地よく過ごしてもらえるかしら」「嫌な姑だと思われないかしら」と気を回し、ストレスに感じているかもしれません。帰省シーズンに、嫁と姑がほどよい距離感で過ごすコツをご紹介します。

Q. 「お正月に子どもたちが帰ってくるのはうれしいのですが、『お嫁さん』の帰省は正直負担です。おもてなしも毎回気を遣いますし、『実家気分でくつろいでね』と言っても、お嫁さんにとって義実家は気疲れする場所でしょうし……。お互いに気楽に過ごしたいのですが、感じが悪いと思われたくありません。どうするのがいいでしょうか?」
 

A. 従来型の帰省へのこだわりを捨て、ストレスにならない方法を提案してあげましょう

嫁姑の仲が悪くないとしても、お嫁さんにとっても姑にとっても、「帰省」はやはり気遣いの連続です。お互いに疲れてしまうのは、無理もありません。

義理の家族づきあいは、何十年も続くもの。お互いストレスにならないように、「帰省のあり方」をもっと自由に考えてもいいのではないかと思います。正解はひとつではありませんが、嫁と姑、双方の負担が軽くなる帰省の形を3つご提案します。

1. 近距離の帰省なら、お茶の時間に来てもらう
歓迎する気持ちを、夕食などの改まったごちそうの形で表そうとすると大変です。息子夫婦が近距離に住んでいるなら、実家はあくまでも「挨拶に立ち寄る場」と捉えてもらい、昼食や夕食時の訪問は避けてもらいましょう。ティータイムにお茶とお菓子でおもてなしをすれば、準備の負担をぐっと軽くできます。食事をするならレストランを予約したほうが、喜ばれるでしょう。

2. お正月やお盆の帰省は避けるように伝える
帰省シーズンの帰省は、暑さや寒さ、交通の混雑に耐えなければならず、とても大変です。あらかじめ親の方から「この時期に無理に帰省しなくても大丈夫よ」と提案してもらうと、ほっとするかもしれません。年に一度くらいは親族で集まりたいと思うなら、お花見や紅葉など、かしこまらないレジャーシーズンに集まるようにすれば、お互いの負担をぐっと減らせるでしょう。

3. 遠方からの帰省には「ホテル宿泊」をプレゼントする
子どもたちが遠方から帰省して泊まるとなると、受け入れる側は布団、パジャマ、食器などを人数分用意しなければならず、準備がとても大変です。お嫁さん側も、義理の家で寝泊まりしなければならず、「粗相がないようにしなければ」「家事を全面的に手伝うべき?」など、何かと気を回して気疲れの連続です。ビジネスホテルなどの宿泊場所を用意してあげた方が、お嫁さんはリフレッシュできるかもしれません。

これからの帰省は「世間の常識」や「日本の伝統」などにとらわれすぎず、お互いにストレスにならない自由な形を選択していけばいいと思います。 無理なく続けられる楽な付き合い方をお姑さん側から提案してあげるのが、「粋な親ごころ」といえるかもしれません。
 
そして、息子には「のんびり帰省したいなら、お嫁さんの気持ちをよく聞きなさい。無理に付き合わせてはいけないよ」と伝え、夫婦それぞれの希望を率直に話し合ってもらうようとよいでしょう。

さらに詳しく知りたい方は、「嫁の帰省、実はストレス…お互い快適に過ごす3つの方法」をあわせてご覧ください。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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