固定費のカット
「格安SIMに乗り換えようと思っているのだけれど、なかなか重い腰が上がらない。気付けば1年近く放ったらかしにしてしまった……」という方は少なくないでしょう。かくいう筆者も、その1人でした。ふだんは忙しい人は「格安SIMに乗り換えるためにせっかくの土日を犠牲にするのはちょっとなあ……」と、気が乗らないのではないでしょうか。
とはいえ、こういう固定費のカットは思っている以上に効果が大きいです。筆者の場合は、大手キャリアから格安SIMへ乗り換えただけで、月々の通信費が1万円も減りました。
いざ手続きしてみると、思っていた以上にカンタンでした。節約できた金額も大きいので、「もっと早くやっておけば!」と後悔しています。もしあなたがまだ「やろうと思っていたけれど、後回しにしている固定費カット」があるなら、年末年始のうちに片付けてしまってはいかがでしょう。
節税の仕組みを整える
2024年からは新しいNISAが始まります。また、NISAではなくても、iDeCoや生命保険料控除など、節税しながらお金を貯めたり、増やしたりできる制度はあります。これらの仕組みは「知っているだけで得できる、使ったモン勝ち」なところがあるので、まだ始めてない人は、年末年始のうちに勉強して、開設手続きを済ませてしまいたいところです。
塩漬け中の資産を整理して損益通算する
年末は、資産運用をしている方にとって、塩漬け中……つまり「含み損を抱えている」資産を整理する良い機会です。年末のうちに売却すれば、損益通算できるからです。損益通算というのは「同じ年に確定した利益と損失を合算して、税金の支払いを減らす」ことです。
たとえば、株式投資では儲けたお金の「約2割」の税金がかかります。100万円の利益を確定したら約20万円の税金がかかります。
NISA口座などの例外を除いて、株式投資では損益通算ができます。
2023年に「100万円の利益」と「50万円の損失」を確定した場合は、利益と損失を合算して「あわせて50万円の利益が確定した(100万円-50万円)」ことになります。これが損益通算です。
「損益通算はしたいけれど、株は持ち続けたい」という場合は、いったん売って、翌日に買い戻す方法でも損益通算できます。
「含み損が出た株を、なかなか売る決心がつかない」という方も多いと思いますが、節税できる年末は整理整頓するよいタイミングです。この機会にスッキリさせちゃいましょう。
まとめ
以上、年末年始のうちに済ませておきたい「やっておくだけで得する」ことは以下の3点にまとめられます。◯固定費カット:格安SIMへの乗り換えなど、後回しにしていたことを済ませよう
◯節税の仕組みを整える:お金を貯めながら税金を減らせる口座を開設しておこう
◯塩漬け中の資産を整理して損益通算する:年末のうちに整理整頓を済ませておこう
「年末年始はゆっくりしたい!」という方も多いでしょう。しかし、重い腰を上げてすこし頑張るだけで、家計がグッとラクになるかもしれません。
いままで「面倒だから」と後回しにしてきた貯金や資産運用の仕組みづくりを、年末年始のうちに済ませてしまってはいかがでしょう?