エアコンの暖房を使っているのに、なぜか部屋がうまく暖まらず、寒い……。そんな経験をしたことがある人もいるかもしれません。
電源をオンにしたばかりではなく、しばらく使っていても暖まらないのであれば、何らかの不具合が生じているかもしれません。メーカーに連絡する前に確認したい、4つのポイントを紹介します。
運転モードや風向の設定をチェック!
まずは運転モードや設定温度、風量などをチェックしましょう。
●冷房やドライになっていませんか?
運転モードが「冷房」や「ドライ」になっていませんか? そうすると当然暖まることはありません。必ず「暖房」もしくは「自動」にしましょう。
●設定温度が低い
環境省が提唱する「WARM BIZ(ウォームビズ)」では冬の室温は20℃を目安にすることが推奨されていますが、20℃では薄着で過ごすことはできません。20~23℃など、無理のない範囲で温度を設定しましょう。
●風量が「弱」などになっている
風量を「弱」にしていると部屋が暖まるのにかなり時間がかかってしまいます。特に暖房スタート時にはかなりの風量で一気に部屋を暖めるので、風量は「自動」にしておきましょう。
●風向が上向きになっていませんか?
暖かい空気は上にたまりやすいため、風向を上に向けていると暖かい空気が床の方に降りてこなくなってしまいます。エアコンの風が当たるのが嫌いな人の場合、風向は下に向けるようにし、ルーバーなどで体に当たらないように工夫しましょう。
エアコン本体や室外機に不具合がないかチェック!
●エアコンのフィルターが汚れていませんか?
エアコンのフィルターがホコリなどで汚れていませんか? ホコリが付着していると空気抵抗が増して室内機の内部に空気を取り込みにくくなり、風量が弱まってしまうことで部屋が暖まりにくくなります。においの原因にもなりますので、汚れている場合は取り外して掃除機で吸う、シンクやお風呂場で洗うなどしてお手入れをしてください。
●エアコンの吹き出し口付近に障害物はありませんか?
エアコンの吹き出し口や上部の吸い込み口が家具やカーテンなどの障害物によってふさがれていませんか? 障害物があるとうまく室内の空気を循環できなくなってしまい、部屋が暖まらない原因になります。障害物がある場合は取り除いてください。
●室外機の吹き出し口付近に障害物はありませんか?
室外機の吹き出し口の前に障害物があると、暖房(夏は冷房)の効率が悪くなってしまいます。植木や室外機カバーなどで吹き出し口がふさがれている場合は必ず取り除いてください。少なくとも吹き出し口から30センチ以内には、障害物がないようにしましょう。
急に暖まらなくなった場合、「霜取り運転」かも?
暖房がしばらく部屋を暖めていたのに、急に暖まらなくなった場合は「霜取り運転」が行われている可能性があります。
エアコンは、室外機の外の熱を冷媒によって室内機に取りこむことで、暖かい空気を得る仕組みになっています。そのため、冬の寒さの厳しい地域では、暖房運転を続けると室外機に霜が付いてしまいます。霜が付くと暖房効率が低下するため、室内機に送る暖かい空気を止めて室外機に送ることで霜を取る「霜取り運転」を行うのです。
霜取り運転は約10分ほど行われますが、その間に5~6℃ほど室温が下がってしまう場合も。パナソニックの「エネチャージシステム」搭載エアコンのように、霜取り運転中でも暖房が止まらない機種もありますので、寒冷地の方はそういうモデルを選ぶのもおすすめです。
自分で対処できない場合はメーカーや業者に連絡しましょう
そのほか、暖まりにくい原因として「室内機か室外機が故障している」、「室内機と室外機の間の冷媒ガスが漏れている」といった原因が考えられます。これらの場合は自分で対処することはできませんので、メーカーサポートもしくはエアコン業者に連絡するといいでしょう。寒さが本格化する前にエアコンの動作をしっかりとチェックし、本格的な冬将軍到来に備えてくださいね。