島田佳奈の恋愛コラム

今や恋愛も「時短」の時代。マッチングアプリで「条件ありき」の出会いはアリ?ナシ?

マッチングアプリの普及によって、恋愛対象を「条件」で判断する人が増えたように感じます。条件でパートナーを選ぶのはアリなのでしょうか? また、本当に見るべき「条件」とは何なのでしょうか?

島田 佳奈

執筆者:島田 佳奈

恋愛ガイド

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「条件の見える化」マッチングアプリの出会いについて

「条件の見える化」マッチングアプリの出会いについて


マッチングアプリの普及によって、恋愛対象を条件で区切る文化が進んだように感じます。条件でパートナーを選ぶのは悪いのか、本当に見るべき「条件」は何なのか、マッチングアプリで結婚(再婚)した筆者が考察してみました。
 
<目次>
 

恋愛も「時短」の時代、出会い方はマッチングアプリが最適?

アメリカの社会学者がおこなった調査(※1)によると、約39%のカップルが出会ったきっかけとして「オンライン」を挙げています。

日本でも、明治安田生命保険による「いい夫婦の日」にちなんだアンケート調査(※2)によると、1年以内に結婚した夫婦の出会ったきっかけは「マッチングアプリ」が「職場」と同率でトップ(25.0%)という結果に。

婚活手段としてのマッチングアプリ活用は、20代で1位(51.0%)、30代でも2位(45.6%)。今や「いい出会い」はマッチングアプリで探すのが常識になりつつあるようです。

マッチングアプリを活用する人が増えている理由は「好みのタイプと効率よく出会える」から。「背の高い人が好き」「頭のいい人がいい」という好みから「出身地が近い人希望」「長男以外の人限定」など結婚を視野に入れた条件まで、マッチングアプリなら自在に探すことができます。また、多忙な人でも帰宅後の深夜に「いい出会い」を見つけられるのも、マッチングアプリならではの利点。

筆者自身、マッチングアプリが流行する以前から「ネットの出会い」には可能性を感じていました。リアルでは関わることのない別の業界の人、はるか海の向こうに住む人とも知り合えるのも、ネットならでは。

リアルの出会いは、同じ生活圏で暮らす人が中心です。そこから出会える確率、さらに恋が芽生える確率を考えると、多数の中から自分好みの外見や理想の条件でマッチングするほうがずっと効率的。

マッチングアプリは、結婚のみならず恋人が欲しい人にとっても便利なツール。いまどきは恋愛も「時短」の時代なのかもしれません。
 

「条件ありき」の出会いはアリ? ダメな恋愛の“リスク回避”も

実は筆者も、今の夫(再婚)と出会ったきっかけはマッチングアプリです。

居住地(出身地)、職業(年収)、体形、趣味嗜好などの条件を入れ、マッチングした中から外見(写真)が好みの人とメッセージのやりとりをして、互いに「会ってみたい」意思が合致してからようやくリアルでデート。さらに数回のデートから交際へと進展し、3年後に入籍しました。

マッチングアプリのように「条件ありき」の出会いは、初対面から親しくなるまでのステップも短縮できます。なにせあらかた相手のプロフィールを知っている(しかも好みの条件がマッチングしている)わけですから、素性を探るのも簡単です(笑)。

出会ってから親しくなるまでのプロセスは、どんな出会いも同じ。スタートラインである程度ふるいにかけられているマッチングアプリは、現代の多忙な大人にとっては効率的です。リアルの生活圏では知り合えない人とも出会える点においても、筆者はお勧めします。

リアルな出会いの場合、先に恋愛感情が芽生えてしまうせいか、接近してからの「こんな人だとは思わなかった」に目をつぶってしまうことも少なくありません。

例えば、相手が既婚者なのに受け入れてしまう(=不倫)のも「好き」の罠。その点、マッチングアプリの出会いならば冷静なうちにジャッジできるので、迂闊に相手を信用しない限り、ダメな恋愛に落ちるリスクは少ないといえます。
 

本当に見るべき条件は、「感性」と「価値観」

マッチングアプリによって条件項目はさまざま。中には思想までヒアリングできるものもありますが、やはり会ってみないことには相性のよさは分からないものです。

いくら条件が理想に近い相手でも、付き合って好きになれるかは未知数。ましてや将来的に幸せになれる相性かどうかを判断するのは簡単ではありません。

マッチングアプリに限らず、出会った相手と進展する段階で気にしたほうがいい条件がふたつあります。それは感性と価値観。この2点が合うと思えるならば、友達でも恋人でも伴侶としても、気の合う(無理のない)相性といえるでしょう。

感性は、五感とシンクロします。視覚(ファッション、体形、表情)、聴覚(声、話し方)、味覚(食べ物の好み)、嗅覚(体臭)、触覚(体温、肌質、ハグやキスの感覚)のどれもが「イヤじゃない」ならば、相性的には及第点。何か1つでも「生理的に無理」「ありえない」と思うポイントがあるならば、慎重になったほうが賢明です。

例えば触覚は、友達ならば気にならなくても、恋人ならば1番気になるもの。触れ合うことが気持ち悪かったら、友達にはなれても恋人にはなれません。聴覚や味覚においては、たまに会う恋人までは我慢できても、結婚して毎日一緒にいるようになったら妥協するのは難しいでしょう。言語化できない感性の部分は、意外と大事なのです。

価値観については、長期的には変わることもあるので一概には言えませんが、例えば育ってきた環境によって形成された価値観は、一生変わりません。

家族に対する接し方、お金に対する考え方などの相違は、結婚相手としては目をつぶれないポイント。いずれも友達レベルであれば気になるほどではないので「合わないな」と感じる相手とは、距離感を考えて付き合えばいいと思います。

どんな出会いも縁あってのもの。たとえ恋人や配偶者にはなれなくても、気の合う人とは互いが心地よいと思える関係になればベストではないでしょうか。0か100かで線引きしないほうが、豊かな人間関係を築けますよ。

※1 2017年調査。対象者3510名
※2 2023年11月「未婚者/既婚者の実態調査」対象者6566名
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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