離婚をしてもいいくらいの状況なのだが……
“できごころ”で何度も浮気した夫
別居して1年になるマサコさん(54歳)。結婚して25年になる夫(55歳)との間に、23歳の男女の双子がいる。もちろん、もともとは添い遂げるつもりでいた。「ところが40代後半から、夫の浮気が数回発覚しました。夫は『ごめん、できごころだった』と謝罪しましたが、さすがに2度3度となると……。3度目は相手の女性が家に押しかけてきて警察を呼んだこともあって、うんざりしました。思わず夫に『一緒に暮らせない』と言ったら、夫が『わかった』と実家に帰っていきました」
夫はそのまま実家で、80歳になる母親と生活している。夫の母は元気で、マサコさんに電話をかけてきて、「ごめんなさいね、バカ息子で。ほとぼりが冷めたらきっと帰ると思うの」と恐縮しきっていた。この義母には、子どもたちが小さいころは世話になり、その後はつかず離れずのいい距離感を保ってきたので、マサコさんは何も言えなかった。
近所の人に「ダンナさんは?」と聞かれて
「近所の人から『最近、ダンナさんの姿を見ないわね』と言われたので、別居してるんですよと言ってあります。どうせ噂されるくらいなら自分から言ってしまったほうが楽ですから」マサコさん夫婦はずっと共働きだった。夫が出て行っても、彼女の日々のスケジュールには何の変化もない。双子の子どもたちは、それぞれ自分の道を見つけて巣立って行ったから、マサコさんは自分のためだけに過ごすことができる。
「子どもたちはちょいちょい帰ってきます。先日も娘から連絡があって『ご飯の支度してるよ。早く帰ってきてね』って。娘は急に時間ができたから、おかあさんとご飯を食べようと思ってと笑っていました。そこへ息子もやってきて、結局は3人で食事して。こういうときがいちばん幸せだなと思います」
ただ、もちろんこのままでいいとは思っていなかった。
>別居はしたものの離婚だけが選択肢ではない