人間関係

「女性というより母」「絶対的存在」って…。離婚した元妻に甘え続けたい元夫の呆れた言い分

しっかり者の妻というものは、おおよそ夫にとって妻でもあり母親的存在でもあると思われていることも多い。離婚後も、母親のように慕われてなにかと元夫の面倒をみてしまう妻、そしてなにかと母親のように頼りにしてしまう元夫が世にはいるものである。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

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離婚した元夫との関係、子どもがいると絶縁というわけにもいかないもの。別れたあとも関係が円満なのはいいことだが、元夫が元妻に甘えまくるケースも少なくない。
文句はいうものの、お願いされるとついついやってあげてしまう

別れた元夫にお願いされるとついつい世話を焼く元妻

離婚しても父親だから会うけれど

「元夫は結婚前から私を母親のように思って甘えていた。私もそれを受け入れたのがいけなかったんですけどね」

そう言うのはタカエさん(42歳)だ。28歳のときに2歳年上の彼と結婚、娘をもうけたが2年前「好きな人ができたんだ」と涙ながらに離婚を「お願い」されたという。

「元夫は気持ちの優しい人でした。ただ、優しいだけではなく気が弱かったんです。彼女に惚れられて迫られて、ついつい断り切れなくて関係を持ってしまった。私にバレるとすぐ泣いて土下座。だけど彼女に子どもができて『離婚して私と結婚して。さもなければお腹の子とともに死ぬから』と脅されて離婚に至りました。たとえ浮気だとしても、もうちょっと私が尊敬できるような女性にしてよねと言ったら、夫は『そうだよね』と泣いて。呆れすぎて、離婚も腹は立ちませんでした」

夫は娘に会いたいと言い、娘もパパに会いたがる。だから月に1、2回は外で一緒に食事をしたり家に来てもらったりしていた。夫は不倫相手だった一回り年下の女性と同棲を始めたが、彼女はすぐに流産したという。本当はもともと妊娠していなかったのではないかとタカエさんは見ているそうだ。

「夫も少し疑っているみたいだったけど、いずれにしても離婚後の話ですから、私たちの関係が元に戻るわけでもない。夫は『彼女にだまされたのかなあ』なんて言っていました。たとえ嘘をつかれたとしても、彼女はそれほど元夫のことが好きなんでしょうから、幸せにねと言ってやりました」

彼女とのケンカを元妻に愚痴る元夫

それからも元夫は彼女とケンカをすると、「助けて」と連絡をしてきては愚痴る。ときには深夜に家にやって来ることもあった。いいかげん、ふたりで話し合いなさいと言うと、「彼女は感情的になるから話せない」と言う。

「そんなことが何回もあって、つい先日、とうとう彼が『彼女に会ってほしい。僕がどういう人間で、どう付き合えばいいかを教えてやってほしい』と言うんですよ。ふたりの問題であって、私には関係ないでしょと言うと、『きみにしか頼めないんだ。僕の言うことなんか聞かないんだから』って。そんなことに巻き込まれたくないと背を向けると、鼻をすする音が聞こえて、見たら元夫が泣いていた。あー、もう、面倒くさいと思いながら、彼女と会って話すはめになりました」

何やってるんだろう、私とタカエさんは思ったそうだ。いつまでも元夫の母親役をやっていていいわけがない。彼女はタカエさんの話は冷静に聞いてくれたそうだ。それでも元夫からは、娘との面会以外に、今もときどき連絡がくる。面倒だと思いながらも、つい世話を焼いてしまう自分がいるとタカエさんは苦笑する。

>元妻に甘えまくる元夫からの視点はどうだろうか……
 
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