あって良かったアイテム4選! 災害備蓄品を見直そう
災害備蓄品を見直そう
<目次>
1. 火災保険や地震保険などの「保険」
「あって助かった」もの、1つ目は火災保険。自然災害によって自宅が損壊した場合、経済的な負担は少なからず生じます。火災保険に加入していたことで、その負担を大きく軽減し、被害から立ち直る時間も短縮できたと被災者の多くがコメントしています。「火災保険で全て補償されたので、困らなかった(女性/53歳)」「(福島在住で)4度の災害に遭遇したわけですが、地震保険や家財保険のおかげで金銭的ダメージは軽減できました(男性/43歳)」「家財保険に入っていたので保険で買い替えができました(男性/55歳)」「火災保険です! それと自動車任意保険で全て保険金給付がありました!(女性/64歳)」と、保険を挙げる声が圧倒的でした。
地震保険は火災保険に付帯する形で加入できる保険であり、自動的に付いているものではない点に注意しましょう。保険は建物・家財の一定割合にかけることができ、家屋や家財が大きな被害を受けたときには大変役に立ちます。
しかし一方で上限もあり、建て直し費用を全額補填(ほてん)できるようなものではありません。また、地震リスクの高まりとともに掛け金もかなり上昇しているため、契約条件を見直すなどして保障内容を十分に把握しておくことが必要です。
2. 懐中電灯やランタンなどの「あかり」
次に挙がったのは、懐中電灯などの「あかり」になるもの。停電時の必需品です。夜間に避難したり非常食を探したり、けがの手当てなどの作業時にも役立ちます。「懐中電灯。地震の時は冬で電気が使えなかったので助かりました(女性/42歳)」「真っ暗な階段を降りて避難するのに便利(女性/53歳)」「家族にパニック障害、閉所恐怖症の人がいるので、停電時のランタンは落ち着くための助けになりました(女性/34歳)」「アロマロウソクです。停電が長時間続いた場合に、懐中電灯では耐久性に限界があり、ロウソクの明かりに助けられました(女性/47歳)」という声が寄せられました。
停電すると点灯する「保安灯」を寝室や廊下に用意していると、避難行動がさらにスムーズになります。ほかにも避難時に手が空く「ヘッドランプ」などもほしいところです。あかり全般については充電式を選び、大容量バッテリーを用意しておくと便利でしょう。
なお、ロウソクを使用する際は、引火に十分注意し、就寝時には「使用しない」こと。子どもやペットのいる家での使用は、あまりおすすめできません。
3. キッチンの定番アイテム「ラップ」
食品用ラップもまた、被災者から多くの声が寄せられたアイテムです。過去の災害時にも「役に立ったもの」として常に上位に挙げられます。食器に敷くなどして清潔に飲食できるほか、配給された食料の保存性を高めるのにも便利です。さらに、窓ガラスが割れた際の応急措置や、けがした部位の防水処置にも使えます。その多機能性から、多くの被災者が「あって助かった」と評価しているのでしょう。
読者からは「何に使ったか忘れたけどすごく重宝した。お皿が洗えなかったりしたからかも(女性/47歳)」などの声が。複数コメントに商品名が挙がった「サランラップ」(旭化成ホームプロダクツ)の公式ホームページによれば、節水に役立つお皿への使用のほか、「ニオイ対策」「伝言板」や「おにぎり」「スポンジの代わり」にも活用できるようです。短いものと長いものの両方を用意しておくと、より便利です。
4. 清潔を保つために備えたい「ウェットティッシュ」
ウェットティッシュも、備えておきたい便利品のひとつ。水が使えない状況でも、手や顔を拭いたり、食器を拭いたりすることができます。清潔を保つことは健康を維持する上でも重要であり、非常に役立つと言えるでしょう。「ガス給湯器が使えず入浴できない時に、体を拭くことができた(女性/46歳)」「おしりふきに(女性/58歳)」というコメントが読者からあり、防災のために備えたアイテムのひとつとして多くの読者が挙げていました。
除菌が可能なものと、肌への刺激が少ないノンアルコールのものなど、ウェットティッシュは機能性を考えて数種類を複数用意しておくのがおすすめ。また介護コーナーなどで扱われている大判サイズは、全身を清潔に保ちたいときに便利です。
これも役立つ! 読者の「あってよかった」アイテム
そのほか、「ライフラインが全て止まったりしたが、石油ストーブがあったおかげで料理や暖を取る事ができた(女性/35歳)」、また「園芸用ブロック。かまどを組んでご飯を作れた。古い粉末寒天もトイレの後に役に立った(女性/56歳)」というアウトドア慣れした読者の回答も。さらに、普段から用意しておくとおすすめなのは「重曹」。さまざまな用途で利用可能です。重曹を水に溶かした重曹スプレーは非常用トイレを自作した場合のにおい消しに使えるほか、洗濯や掃除などにも利用できます。
最後にやはり大切なこととして、手伝ってくれた人たちへの感謝を挙げる読者の声もありました。「知り合い。1人では死んでた(女性/61歳)」「ご近所の方の助け。地震発生後すぐ連れ出しに来てくれたため祖母は無事でした。自宅被災後、家を修復中している間は、朝昼晩とご近所の各ご家庭から食事、お風呂を用意いただいたそうです(女性/51歳)」とのこと。普段から地域の方とお話することを防災対策と答えた人もいるなど、災害時にはみんなで助け合うことの大切さを感じるのではないでしょうか。
非常時に備えておくことの重要性
災害がいつ訪れるかは誰にも分かりません。だからこそ、日頃の準備と意識が求められます。被災者が「あって助かった」と感じたアイテムを日々の生活に取り入れることで、自分自身と大切な人々を守る手段を持つことができます。また、防災用品はいざというとき“だけ”利用するものだと本番時に役立たないことがあります。普段の生活の中で、どんなものが何に役立っているのかを知っておくことが大切です。
【調査概要】
期間:2023年7月18日~2023年7月24日
有効回答数:389人(20~76歳の男女)
調査対象:All About読者
【関連記事】