人間関係

42歳妻「夫の節約術がせこい」と嘆息。自分の小遣いを守るべく、夫が妻に“やらせた”こと(2ページ目)

子どもの習い事などでなにかとお金がかかり、夫の給料は微増したが小遣いは据え置き。どうにか自由になるお金をねん出したい夫は、予想外の節約術を繰り出した。それがまた、妻の怒りに拍車をかけることに……。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

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夫婦間の小競り合いは増え続け……

さらにここへ来て物価は上がるばかり。社食でランチをとっていた夫は「お弁当を持っていきたい」と言い出した。

「それを聞いて、ついに私がキレてしまいました。洗濯物も大きな負担だし、今までほとんどしなかったアイロンがけも大変。子どもたちだって、まだまだ手がかかる。それに加えてお弁当なんて、私の睡眠時間を奪う気かと夫に詰め寄ってしまいました。持っていくなら自分で作ればいいでしょと言ったら、夫はシュンとして『わかった』って」

そして翌日から、夫は本当にお弁当を作り始めた。それが朝食の準備と時間的に重なるので、サキコさんはさらにイライラしている。

「どうせならお弁当のおかずを多めに作って朝食に回してよと言ったら、朝食を多めに作ってお弁当に回してくれればいいじゃないかと夫も言う。それで冷戦状態です。夫が陣取っているキッチンの脇をすり抜けるようにして、私は朝食の準備をしています」

夫もサキコさんも意地になっているようだ。だがサキコさんは、夫がおかずを多めに作ったほうが効率がいいと言い張る。なぜなら朝は子どもたちを起こしたり、朝から洗濯機を回したりとただでさえ忙しい。出がけになって「おかあさん、これ」と息子がプリントを出してくることも多々あり、そのたびに慌てて準備をしなければいけないのだ。

「そんな朝の慌ただしさをずっと見ているくせに、夫は自分も家族のために何かやろうと思わないのが不思議ですよね。あげく自分の分の弁当だけ作っているなんて。だったら私の弁当も作ってほしい。職場に持っていくからと言ったら『ふたり分はきつい』と」

頭に来たサキコさんは、自分がやっている家事と夫がやっている家事、さらにその頻度を書き出して突きつけた。

「すると夫はため息をついて、『こういうの、本当にストレスになるんだよね。家族なんだからお互いを思いやりをもたないと、うまくいかないと思う』って。その言葉、そっくり返すと言うしかありませんでした(笑)」

そんな冷戦状態なのに、夫は「カットお願い」と平然と言ってくる。それがさらにサキコさんをいらだたせるという悪循環に陥っているという。

「夫に副業を勧めていますが、どうもやる気がないみたいで。ニュースになるような大手企業はともかく、うちみたいに中堅企業に勤めている身としては本当に生活が苦しくなっていると実感しています。みんなどうやって乗り切っているんだろう……。でもお金の細かい話はママ友にも聞けませんからね、見栄張ってみんなと同じにするしかなくて」

配偶者特別控除のことがあるので、サキコさんがもっと働くとかえって不利になる。下の子が中学に入るまでに、専門知識や資格を身につけて正社員への道を探るつもりではいるが、そのためにももっと時間がほしいのが彼女の本音。

「私は夫のお手伝いさんじゃないので、そこは忘れないでねと夫に釘を刺したら、また不機嫌な顔をされました。いつまでこの苦境が続くんでしょう。節約にも疲れてきました」

多くの人がサキコさんの思いに共感するのではないだろうか。
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