絶景写真が撮れると話題の父母ヶ浜
その場所とは、香川県にある父母ヶ浜(ちちぶがはま)。夕陽の名所であると同時に、水面の反射を利用した“映える”写真が撮れる撮影地として多くの人が訪れる場所になりました。今回は、夕陽をバックに幻想的なリフレクション写真を撮る方法を、父母ヶ浜の美しい景色の魅力と共にご紹介します。
<目次>
瀬戸内海に向かって美しい砂浜が広がる父母ヶ浜
父母ヶ浜(Googleマップ)は、香川県西部の三豊(みとよ)市にある海水浴場です。穏やかな瀬戸内海に面した砂浜が南北に1キロほど続いています。一度は埋め立ての危機に見舞われたものの、地元の方々の「砂浜を残したい」という熱意が伝わり、埋め立ては中止され、美しい砂浜が無事に残ることとなりました。 西側に瀬戸内海が開ける地形のため、父母ヶ浜から見る夕陽は、瀬戸内海や沖合の島に沈んでいくように見えます。 その夕陽の美しさから、父母ヶ浜は夕陽の名所としても知られています。
リフレクション写真の撮影地として一躍有名に
潮が引くと広範囲に現れる父母ヶ浜の潮だまり(2021年11月撮影)
そんな瀬戸内海に面する父母ヶ浜では、潮が引くと砂浜のあちこちに大きな潮だまりが現れます。この潮だまりを鏡にすることで、人と人の影とが上下対象に映った美しいリフレクション写真を撮影することができるのです。 この撮影されたリフレクション写真の雰囲気が、名だたる世界の絶景のひとつである南米ボリビアのウユニ塩湖と似ている、と話題になり「日本のウユニ塩湖」として注目を集めています。その結果、父母ヶ浜はオールシーズンを通して多くの人が集まる観光スポットになりました。
リフレクション写真を撮りたいなら、干潮と夕暮れの時刻を狙って
父母ヶ浜でリフレクション写真を撮りたい場合、まず砂浜に潮だまりができる干潮の時刻を調べておく必要があります。三豊市観光交流局のWebサイトでは、父母ヶ浜周辺の潮汐表を公開しているので、そこで訪れたい日の干潮の時刻を知ることができます。 リフレクション写真で最も重要なのは太陽の光。父母ヶ浜では、太陽が海のある方向に沈みます。そのため、太陽が低い位置になる夕暮れ時に逆光となって、人がシルエットとして映り込んだリフレクション写真を撮ることができます。 三豊市観光交流局のWebサイトでは、父母ヶ浜で干潮と夕暮れが重なる日にちの一覧をまとめています。思い出に残るリフレクション写真の撮影方法も説明されていますので、参考にするといいでしょう。 あとは当日の天候次第。風が吹いていると潮だまりが波立って鏡にならず、曇りや雨だと光が弱く反射しづらくなります。こればかりはどうにもなりませんので、これはこれとして旅の思い出のひとつとし、再訪を期すのもいいでしょう。
「日本のウユニ塩湖」と呼ばれ、美しい夕景やリフレクション写真の撮影を楽しむことができる父母ヶ浜を紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
近隣には寛永通宝をかたどった巨大な砂絵「銭形砂絵」がある琴弾公園や「天空の鳥居」で知られる高屋神社、八十八ヶ所霊場のひとつに数えられる観音寺など観光名所が点在していますので、ゆっくりと時間をかけて香川の旅を楽しんでください。
父母ヶ浜へのアクセス
地図:Googleマップアクセス:
<飛行機>
・高松空港から空港リムジンバスで高松駅または坂出駅か丸亀駅へ。JR予讃線に乗り換えて詫間(たくま)駅下車。
・詫間駅からは、平日なら三豊市コミュニティバス仁尾線 三豊総合病院行き、土曜休日なら観光周遊バス ハーツシャトルに乗車して20分ほどで父母ヶ浜下車。ただしバスの本数が1日5本と少ないため、時間があわない時はタクシー利用が無難です。
平日のみ運行する讃・瀬戸(サンセット)シャトルタクシー(事前予約必要)では、通常のタクシー料金よりも安く利用できます。
また詫間駅からレンタサイクル(電動アシスト付き)を借りることもでき、父母ヶ浜までは片道45分で行くことができます。
<鉄道>
父母ヶ浜の最寄り駅・詫間駅へのアクセスとなるJR予讃線の普通列車
山陽新幹線 岡山駅からは瀬戸大橋線 快速マリンライナーで坂出駅、または特急 しおかぜ、南風で多度津駅下車。予讃線 普通列車に乗り換えて詫間駅下車。
詫間駅からは<飛行機>ルートと同じ
<車>
父母ヶ浜の駐車場案内(2021年11月撮影)
もしくは高松道 さぬき豊中インターチェンジから国道11号線を観音寺方面へ進み、県道5号線を観音寺市街へ。観音寺市街から県道21号線で丸亀・仁尾方面へ進むと左手に父母ヶ浜が見えてきます。
・駐車場は、臨時駐車場を含めて4カ所あります。
【関連サイト】
・父母ヶ浜(三豊市観光交流局)
・三豊市観光交流局
◇「四国の名所」に、「名所・旧跡」ガイドで四国地方の名所・旧跡を紹介した記事の一覧をまとめてあります。