人間関係

マスク緩和でも「もうはずせないかも…」「顔を見られるのは恥ずかしい」「メイクが面倒」との声(2ページ目)

マスク着用が「個人の判断」となった今なお、ローカルルールは生きている。「もうマスクははずせない」という人もまた、少なくないようだ。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

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高校生の娘がマスクをはずさない

「新型コロナが完全に終息したわけではないので、気をつけようという気持ちはわかるんですが、高校生の娘はマスクをはずした顔を人に見られたくないと言うんです。もはや感染予防対策から離れた理由ですよね。うちは駅まで徒歩7分ほどなんですが、私は出社するとき駅まではマスクを外しています。誰もしゃべっていないし屋外だし。でも娘ははずさない。学校ではずせと言われたらどうしようとビビっていました」

リョウコさん(46歳)はそう言う。

実際、卒業アルバムメーカーが高校生にアンケート(※)をとったところ、高校生の65%が「“映え”を意識したい」と回答し、「写真をアプリで加工したい」という声も42%あったという。
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今や「無加工の写真」は恥ずかしい時代? ※「卒業アルバム調査」より

マスクなしの無加工の写真が残るのは恥ずかしいとか、3年間、マスクなしの顔がほぼ知られていないのに写真に残ってしまうのは困るとか、さまざまな声があるようだ。

「親としてはかわいそうだと思う半面、ここで顔をさらさないとさらにさらす機会がなくなるのではないかと危惧しています。うちの娘は春から高校3年生。今さら顔をさらしたくないと言っていますが、みんながはずせるようになったほうがいいのになとは思いますね」

大人でさえはずすのが少し恥ずかしいという気持ちがあるのだから、10代の繊細な心には一大決心となるのかもしれない。

「それでも顔をちゃんと見て話すことは大事ですからね。夏になって暑くてマスクをしていられないということになればいいなと思っています。感染者数を見ながら、慎重にやっていくしかないのかもしれないけど……」

非マスク派でない限り、やはり周りを見ながら徐々に元に戻るのが妥当なのだろう。もちろん、再び感染者数が増えていくなら話は変わる。それにしてもなんとも不思議な3年間を過ごしてきたものですよねと言うリョウコさんに深く頷くしかなかった。

【参考】
“コロナ世代”の高校生と親に聞く「卒業アルバム」に関する意識と実態(2023年1月19日~23日、ダイコロ株式会社)
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