家族を不快にさせる「からかい」言葉
6歳年下の男性と結婚して13年たつアユコさん(46歳)。結婚するとき、年齢を気にしていた彼女に、「気にする必要はまったくないよ。僕は年齢であなたを好きになったわけではない」と力強い言葉をくれたのに、最近、年をネタにやたらとからかうようになってきた。「老眼が進んできたなあとつぶやいたら、『そりゃ40代も後半だからねー』とニヤニヤ。四捨五入すれば50じゃんとも言ってました。きみが50になっても僕はまだ40代前半、とか。子どもみたいに何度も同じことを言うので、『うるさい。もうわかった』と口を封じてしまいました(笑)」
人に話せば笑い話のようなものだが、その場ではかなり不快感を持て余しているとアユコさんは言った。11歳の長女はアユコさんの不快感を理解しているようだが、7歳の長男はつい先日、まじめな顔で「ママっておばあちゃんなの?」と聞いてきた。その前日、腰が痛いとつぶやいたアユコさんに、夫が「おばあちゃんみたいな姿勢になってるよ」と言ったからだ。
「夫に腹が立って、数日後、同じようなことがあったとき、子どもたちが寝てから『ああいうふうにからかうの、やめてくれないかな。イライラするんだけど』と言ってみた。すると夫は『冗談だよ、子どもたちにもウケるしさ、笑えればいいじゃん。神経質すぎるよ』と言うんです。私が不愉快だからやめてほしいと頼んでるのよとキレ気味に言ったら、『こうやってコミュニケーションの方法がどんどん断たれていくんだよなあ』ですって。なに、人をからかうことがコミュニケーションなの、私はいじめだと思ってたよと言い返し、そこからあまり口をきいていません」
相手が嫌だからやめてくれと言っているなら、立派なモラハラではないだろうか。モラハラもコミュニケーションのひとつだと考えている会社の中高年男性はいまだにいそうだが、家庭内でも同じことだ。妻ならモラハラしていいわけではない。
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