人間関係

「私は汚くなった」と55歳姉の自虐発言。“老い”に直面して荒れる人に、どう対処すべきか?

自身が原因で離婚をして実家に戻ってきた55歳の姉。気持ちも老け込んだのか、会えば文句や嫌味を言い、同居する母親もそれに耐えかねて愚痴をこぼすようになってしまった。姉のためにできることはないかと考えてみるも、あまり明るい兆しは見えてこない。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

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“老い”に直面する年齢になると、人は受け入れたくても受け入れることができず、鏡を見てはため息をつくようになりがち。周りにそんな人がいると自分のモチベーションも下がってきそうだ。
出戻ってきた姉の口から出るのは、嫌味と文句ばかり

出戻ってきた姉の口から出るのは、嫌味と文句ばかり

離婚した姉が実家に戻ってきて

「実家近くで、夫とふたりの子と暮らしています。子どもたちが小さいころは実家の母には世話になったし、母が困っているなら私も手助けしたいと考えてはいますが、実は離婚して戻ってきた姉が愚痴ばかり言っていて……。それに呼応するかのように母までが愚痴や文句を言い始めた。今では実家に近寄りたくないと思っています」

そう言うのはヒカリさん(48歳)だ。結婚して19年、この春から大学に入学する長女と、高校2年生になる長男がいる。経済的には大変だが、ヒカリさんもパートで働いており、家族は健康。これ以上は望むまいと考えているそう。一方、姉のユキさんは、現在55歳。2年前に離婚して実家に帰ってきたのだが、ひとり娘は「離婚はお母さんが原因」とヒカリさんにまで言ったという。

「どうやら姉は姪にとって毒母だったみたい。子どものころから『お母さんの言うことを聞かないと地獄に落ちる』と脅していたんですって。高校生になっても私服はすべて姉が用意したものを着なければ外に出してもらえなかったと姪は泣いていました」

姉に聞くと、「それが躾というものよ」と平然と言った。ところが娘が高校生になったとたん、ユキさんの夫の浮気が発覚。揉めに揉めたが、最終的には慰謝料なしでの離婚となった。慰謝料がなかったのは、ユキさんの娘が「お母さんが悪い。お父さんが他の女性に走るのもやむをえない」と断言したからだ。ユキさんは納得がいかず、審判を仰ごうとしたが、「お母さん、往生際が悪い」と娘に言われて頓挫したという。

「よほどの支配だったんでしょうね。だから娘がまったく母親の味方をしてくれなかった。義兄は離婚後、ひとりで暮らしています。姉が不倫していたと騒ぐほどの話ではなかったようだし、娘はしょっちゅう父親と会っている。でも彼女から母親である姉には連絡がないんだそうです」

姉は実母と暮らしながら、最近、ようやくアルバイトをするようになった。

「姉がOLをしていたのはもう30年も前。なのに、『私が○○商事で働いていたときは』とあたかもキャリアがあるかのように自慢する。それであまり人間関係はうまくいっていないようです」

母も姉の独善的な態度にはイライラしている。

>自分を憐れむ姉にどう接していいか悩む
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