なぜ急に? 義妹が介護に名乗りをあげた
「義妹は母のことを嫌っていたはずなのに、母が倒れたら急に親身になったんです。私もお人よしなんですかね、義妹も本当はいい人だったんだと信じ込んでしまって……」苦笑いしながらそう言うのは、サチさん(47歳)だ。サチさんには5歳離れた弟がいる。その妻がリョウコさん(40歳)だ。弟は38歳まで独り身だった。
「一生独身でいるのかなと思っていたんですが、突然、結婚しました。いいヤツだったんですよ。よくうちにも遊びに来て、ふたりの子とも遊んでくれたし、夫とも仲がよかった。だからずっと独身でも、最後はひとりにはしないからねと言っていたんです」
5歳離れているから、子どもの頃からサチさんは弟をかわいがってきた。小学校に入ったばかりの弟が、友だちにからかわれているのを目撃したときも、6年生になっていたサチさんがかばった。それどころかやんちゃな友だちに「うちの弟をいじめたらただじゃおかないからね」と啖呵(たんか)を切ったほど。
「弟は当時、体が小さかったから、からかわれやすかったんでしょうね。でも私が脅してからは(笑)、誰にもいじめられなかったそうです。社会人になりたてのころも人間関係がうまくいかないと悩んでいたけど、叱咤激励しました。『おねえちゃん、おねえちゃん』と頼ってくるかわいいヤツでした」
それなのに、結婚してからは急に妻の言いなりになるようになった。サチさんの家にもほとんど来なくなったという。
「まあ、でもね、夫婦がうまくいってくれればそれでいいと思っていました。ただ、ずっと実家住まいだった弟が、結婚してからはひとり暮らしになった母の元へほとんど行かないので、それだけは気になっていました」
結婚するとき、弟は母と同居しようか悩んだようだ。だが「新婚なんだから、ふたりだけで暮らしたほうがいい」と言ったのは、当の母だった。
>実はいい人かと思った義妹の本性が明らかに?