ただ、組織での関係となれば話は別だ。特に上下関係のある男性社会は、ときに周りから見ても独特の雰囲気がある。
若い男性社員が上司に連れられて
マキさん(37歳)が勤務している会社で、つい先日、興味深いことがあったそう。「20代半ばの男性社員が、商品における企画立案が認められて社内の賞を受賞したんですよ。ご褒美の意味なんでしょうか、彼は直属の上司と、さらにその上司である部長、もうひとつ上の局長に連れられて食事に行ったようなんです。その4人が歩いて行くところを見たんですが、もちろん若い彼がいちばんうしろ。ご褒美なら前に出してあげればいいのに。役職順に上からきちんと並んで歩いていて、なんだかなあと思って見ていたんです」
そのとき、同僚女性が「ザ・オス社会って感じよね」と一言。マキさんも思わず笑ってしまったそう。
「あれが全員、女性だったらどうなんでしょうね。同じような順列になるのか、あるいは適当にかたまって歩くのか……。私などはああいう場合、一緒に行くのはなんだか嫌なので、店で直接集合したいですね」
マキさんの周りの女性たちからも、「4人でああやって行くのは気詰まり」という声が多かったという。
「彼らはおそらくタクシーに乗って行ったと思うけど、車内で座る位置も、おそらく若い彼が後方真ん中なんだろうなと想像しました」
オス社会は、どこまでも役職順ですべてが決まるのではないかというのがマキさんの考えだった。
>オス社会の掟は常に「役職順」というおかしさ