年末年始こそ大チャンス!「貯まる人」になろう
2020年から2022年の間、我慢せざるをえないことも多い3年間でした。コロナ禍は少しずつ落ち着き始めたように見えますが、急激な円安や円高、税負担についてのニュースなど、先行き不安な状況が続いています。そんななかですが、2023年はよりよい一年にしたいと考えている方も多いでしょう。新たな年になると「今年こそ変わりたい!」という気持ちがむくむくとわいてくるもの。2023年こそ「貯まる人」になりたい、と思っている方もきっといるはずです。
そんな方は、この年末年始がチャンス。2022年のお金の使い方を振り返り、よりよい2023年になるように計画を立てていきましょう。
それでは早速、「貯まる人」になるために、この年末年始にしておきたいこと3つを紹介します。
普段忙しい人もちょっと一息つける年末年始。貯蓄アップを目指してみませんか?
1. 2022年の大きな出費を振り返ってみる
2022年は、過去2年間に比べて、外出の機会が増えたのではないでしょうか。久しぶりに出かけることや、人に会えることがうれしくて、支出も膨らんでいるかもしれません。2022年の大きな出費には、どんなものがありましたか?
2万~3万円以上のもので、どんな出費があったかを振り返ってみましょう。スケジュール帳を見るほか、クレジットカードの明細書や銀行の通帳などを眺めてみることをおすすめします。
2万~3万円なら、それほど大きなお金ではないかもしれませんが、10回分だと20万~30万円になります。それが10年、20年と積み重なれば、かなり大きなお金になりますよね。
もちろん、本当に欲しいものなら問題ないですが、「なんとなく」の支出なら、それらが積み重なって大きなお金を失っていたらもったいないこと。
Amazonや楽天などのECサイトを利用されている方は、購入履歴を見てみましょう。どんなものが並んでいるでしょうか。
衝動的に買ったけれど、結局使う出番がなかった洋服やバッグ、インテリア雑貨などはないでしょうか? 必要だと思って買ったはずなのに、早々に処分したものはありませんか? 家電製品が壊れて、急な出費はなかったでしょうか?
大きな出費でも、必要だったもの(壊れた家電製品の買い直し、自分にとって役立ったもの、お気に入りの出費、いい想い出になる出費など)と、実はムダだったもの(結局使わなかったもの、捨ててしまったものなど)に分けられるはずです。
「実はムダだったもの」があれば、その原因を考えてみましょう。
●SNSを見ていたら欲しくなり、自分の好みをじっくり考えずに買ってしまった。
●商品の口コミを読んでいたら、あまりの絶賛ぶりに心を奪われてしまい、「残り1点」の表示を見て買ってしまった。でもよく考えたら自分には必要なかったし、すぐに在庫が補充され売り切れることはなかった。
●ECサイトで、あと2、3店舗で買えば大きなポイントアップになり、余計なものだと薄々気付きながらも、気付かないふりをして買ってしまった。そして、結局はいらない買い物だった。
などなど、原因が見えてきたでしょうか。「2023年は、同じ失敗をしないぞ!」と決意を新たにしたいですね。
2. 2023年の大きな出費をイメージしてみる
来たる2023年には、どんなイベントが控えていますか。今度こそ旅行に行きたいと思っていたり、ずっと欲しかった家電を狙っていたり、引っ越しやリフォーム、転職、結婚、出産、子どもの入学、進学、車検などがあったりすると、まとまったお金が必要ですよね。
自分や家族のことに加えて、周りの方のイベントについてはいかがでしょうか。友人や親戚の結婚式などはありそうでしょうか。旅行やイベントのお誘いはないでしょうか。
他にも、新しく習い事を始める、新聞や有料コンテンツなどの情報系の契約をする、半調理済みのミールキットの宅配を始めるなど、毎月定期的に出ていく出費にも注目しましょう。月々5000円のものなら年間で6万円の出費増になるので、頭に入れておきたいですね。
大きな出費はうまくセーブできないものもありますが、例えば帰省や旅行などは工夫のしどころです。お盆や大型連休、年末年始の時期をずらせば安くなることも。最近は観光地やリゾート地で、仕事をしながら休暇と両立させる“ワーケーション”をする人も増えているので、試してみるのも手です。
大きな出費が確実にあれば、早めに準備を始めましょう。今から少しずつ貯め始めれば、慌てずに済みます。クレジットカードのリボ払いをしたり、教育費のための大切な貯蓄を取り崩したり、貯蓄用の保険を中途解約したり、ということも防げます。
3. 「先取り貯蓄」など、貯蓄計画を立てる
最後に、毎月の「貯めるサイクル」を充実させましょう。貯まる人になる基本は「先取り貯蓄」。つまり、お金を使いきってしまう前に貯める仕組みがあるかどうか、です。
財形貯蓄や自動積立定期などの「先取り貯蓄」を行っていない方は、ぜひスタートしましょう。会社が財形貯蓄を導入していれば勤務先(総務部や人事部など)で、自動積立定期なら銀行で申し込みます。
また、ネット銀行を「貯蓄専用口座」にするのも一案です。一部のネット銀行にある「自動入金サービス」を使って、メインバンクから毎月一定額をネット銀行に移すのもおすすめです。毎月自分が決めた金額(5000円や1万円など)を、無料で移せるので便利ですよ。一度始めたら、自動的に「貯蓄専用口座」にお金が貯まっていきます。
すでに「先取り貯蓄」をしている方も、余裕があればさらに5000円、1万円上乗せしてみるのもいいですね。
固定費(スマホ代や電気代、サブスクリプション代)を中心に安いものに乗り換えたり、不要なものはやめたりして、月額負担を下げられないか検討してみてください。また、新たに有料コンテンツサービスに申し込んだという方は、今までハマっていたけれど最近利用しなくなっているサービスはありませんか。利用していないサービスがある場合はカットするなど、バランスを取っていきましょう。
お金が浮いたらその分、貯蓄にまわせるとベストです。
よろしければ、拙著『お金の増やし方』(主婦の友社/西山美紀著)にも、固定費を下げるコツをたくさん掲載していますので、ご参考にしていただけたらと思います。
また、大手銀行や地方銀行の普通預金に50万円、100万円とまとまった金額があれば、入れっぱなしにせず、一部をネット定期など、少し金利の高いものに預け替えると◎です。
同時に、今後の収入アップにつなげられるような勉強や資格取得なども検討したいところ。月1万円の支出をカットするより、収入で月1万円を増やすほうが簡単かもしれません。時間がある年末年始だからこそ、じっくり考え、一歩踏み出したいですね。
年末年始の余裕があるときがチャンスです。「2023年に『貯まる人』になる計画」を、ぜひ立ててみてください。