2023年10月インフルエンザと新型コロナの流行状況
2023年10月下旬現在、新型コロナウイルス感染症は減少傾向ですが、インフルエンザは増加傾向です。■インフルエンザの感染者数
■新型コロナウイルス感染症の新規陽性者数
新型コロナウイルス感染症(国立感染症研究所より)
インフルエンザとコロナワクチン、同時接種の効果・安全性は?
新型コロナワクチンとインフルエンザワクチンは、厚生労働省より「同時接種可能」とされています。それぞれを単独で接種した場合と比較しても、有効性や安全性が劣らないという報告もあります。一方で、新型コロナワクチンとインフルエンザワクチン以外のワクチンの同時接種については、現時点ではまだ安全性に関する十分な知見が得られていないため、実施できません。新型コロナワクチン以外の多くのワクチンにおいては、接種間隔が緩和されていますので、インフルエンザと他のワクチン(新型コロナワクチン)についての接種間隔はいつでもよいことになっています。
インフルエンザと新型コロナワクチンの同時接種のメリット・順番
同時接種するメリットは、何よりも効率的にワクチンが接種できることです。ワクチンはその感染症に罹患する前に接種することが大切ですので、流行の兆しがみられる段階で、安全性や効果にも問題がないとされているのであれば、同時接種して早めに免疫を獲得することが望ましいと考えられます。
特に、インフルエンザに罹患すると重症化する高齢者や基礎疾患のある方は同時接種ができるならば、された方が良いかと思われます。
また、同時接種でも問題ないとされているくらいですから、接種間隔も空ける必要はありません。新型コロナワクチンを接種する前後にインフルエンザワクチンを受けることも可能です。ただ、連続して接種を考えている場合、副反応による発熱で、次のワクチン接種ができなくなる可能性もあります。副反応によるものと考えられる場合でも、37.5℃以上の発熱があるときは、ワクチン接種はできません。同時接種でない場合は注意が必要です。
新型コロナワクチンの方がインフルエンザワクチンよりも発熱がみられやすいですので、インフルエンザワクチンが先の方が良いでしょう。しかし、今までのワクチン後の症状を見ながら、接種する順番を考えた方が良いでしょう。
インフルエンザとコロナワクチンの同時接種の注意点・副反応・受けられない人
インフルエンザとコロナワクチンの同時接種の安全性、有効性には、現時点では問題ないとされていますので、基本的には同時接種で特に注意すべき点やデメリットはないと考えられます。接種部位の痛みが出ることがあるため、2つのワクチンを左右の腕に接種することで両腕に痛みが出てしまうこともあります。
どちらかで何らかのアレルギーが見られた人は、そのワクチンを接種することはできません。ワクチンによるアレルギーの場合は同時か別々かの問題ではなく、それぞれのワクチンが接種可能な状態かどうかで判断します。