報道陣をガン無視できる集中力
小室圭さんに関する報道がピタリと止んだ。3回目のニューヨーク州の司法試験チャレンジで、みごと合格したからだろう。写真:AP/アフロ
合格がわかってすぐ、日本のメディアが彼の生の声を録ろうと現地でマイクをつきつけていたが、小室さんはイヤホンをしたままガン無視。真横に人がいるのにいないかのように振る舞うのが得意なようだ。まったく心を動かされた風もないのは、とんでもなく集中力が高いのかもしれない。その集中力で勉強を重ねた結果の合格だったのではないだろうか。
個人的には眞子さんが皇室から羽ばたくことに関しては、自由になることを望んでいたのだろうなと、ある種の感慨をもって見つめていた。袖まくりをして空港を闊歩しているのを見て、一般人には何でもないことでも彼女は常に「したいこと」を我慢してきた人生を送ってきたのだろうとも感じた。
海外に拠点を持ってほしいというのは自分が頼んだことだと眞子さんは啖呵を切るように言った。それほどまでに自由を欲したのだ。
あとは夫となる小室さんが、眞子さんの「自由」を担保できるだけの人生を歩めるのか。そこにすべてがかかっていた。結果は夫妻の勝利となったようだ。
真似のできない素晴らしい経歴
好き嫌いは別として、小室さんという人の人生は、一般人ではまねのできない素晴らしいものだ。私立小学校に入学、途中で父を亡くしたものの、中学高校は都内のカナディアンインターナショナルスクールに通う。大学は国際基督教大学 (ICU) 教養学部に入り、ICU在学中にカリフォルニア大学ロサンゼルス校 (UCLA) へ留学。ICU卒業後は三菱東京UFJ銀行(現:三菱UFJ銀行)に就職し、丸の内支店に配属された。この経歴を見れば、いかにエリートコースを歩んでいるかがよくわかる。大学在学中に出会った眞子さんと将来を誓ってもいる。
さらに、その後、東京都内の法律事務所でパラリーガルとして勤務、事務所所長である弁護士から、その後は経済的支援も受けている。そして勤務と並行して一橋大学大学院国際企業戦略研究科も修了。
母親の金銭トラブルさえなければ、すべて完璧な人生だった。逆にいえば、あの金銭トラブルが、彼の輝かしい経歴を「無」にするほどバッシングされたわけだ。国内屈指のメガバンクへの就職、その後の転職、大学院修了などについては、本人の相当な努力があったはずだ。
小室さんは強運の持ち主なのか?
小室さんは強運の持ち主だと言う人がいる。確かに、インターナショナルスクールは学費が高い。だが、どうやって捻出したのかは他人がとやかく言うことではない。シングル家庭なのに、小室さんが高度な教育を受けられたのは、母の強運なのかもしれない。彼はその環境の中で、最大限の努力を重ねてきたのではないだろうか。もしかしたら小室さんは、人の期待に応えようとして自身を鼓舞するタイプの人間なのだろうか。母の期待、周囲の期待、そして愛する妻の期待。3度目の司法試験受験には、相当なプレッシャーもあっただろうが、ワンルームとも言われている自宅で、せっせと受験勉強をしたのだとしたら、やはり並の集中力ではない。
元プリンセスの夫にふさわしいかどうかは、これからの彼らの生き方にかかっているのだろう。パートナーの実家とうまくいっていない家など、いくらでもあるし、それがたとえ皇室であろうと人の心はそれほど違いがあるわけではない。夫妻の気持ちさえしっかりしていれば、いずれ雪解けがくるかもしれないし、こなくてもしかたのないことだ。
結婚して皇室を離脱した内親王たちが、日々、どういう心境で暮らしているのかは、ほとんど伝わってこない。そんな中で、少しだけ漏れ伝わってくる眞子さんと小室さんの日常は、それなりに自由で刺激的で、楽しそうではないか。
後ろ髪を引かれることもなく、軽やかに皇室を離脱していった眞子さん、その気持ちを一心に受け止めて、期待に応えた小室さん。これからふたりがどんな人生を送っていくのか、やはり興味を抱かざるを得ない。