家計簿・家計管理

結婚相手に求める年収は?夫婦共働きなら年収700万円も可能に?【2022年最新】

婚活中の女性は、相手に高収入な男性を求めがちです。とはいっても、お給料はあまりあがらず、収入が増えていない男性も多いところ。であれば、共働きで夫婦あわせて年収いくらという考え方で相手を探すのはどうでしょうか?

福一 由紀

執筆者:福一 由紀

ファイナンシャルプランナー / 仕事・給与ガイド

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婚活中の女性は、相手に高収入な男性を求めがちです。とはいっても、お給料はあまりあがらず、収入が増えていない男性も多いところ。であれば、共働きで夫婦あわせて年収いくらという考え方で相手を探すのはどうでしょうか?
 

結婚相手に求める最低年収:500万~600万円未満がトップ

独身女性が結婚相手に求める年収はいくらくらいなのでしょうか? 「女の転職type」が2021年6月、働く女性を対象に実施したアンケートによると、結婚相手に求める最低年収トップ3は、

1. 500万~600万円未満……29.7%
2. 400万~500万円未満……21.3%
3. 300万~400万円未満……17.8%

とのこと。

500万円台が30%近く、400万円台でも20%程度と、これだけでも半数以上が400万円以上を望んでいるようです。
 

年収500万~600万円の男性は35歳以降

「令和2年分民間給与実態統計調査結果」(国税庁)より、年齢別の平均年収(単位:万円。千円以下を四捨五入)。男性の平均年収が500万円を超えるのは35~39歳以降となっている

「令和2年分民間給与実態統計調査結果」(国税庁)より、年齢別の平均年収(単位:万円。千円以下を四捨五入)。男性の平均年収が500万円を超えるのは35~39歳以降となっている


実際の男性の年収をみてみましょう。上の表は、国税庁が調査した「令和2年分民間給与実態統計調査結果」です。男性の平均年収をみてみると、25~29歳393万円、30~34歳458万円、35~39歳518万円と、理想の結婚相手の年収500万円は30代後半でやっと手が届く程度という結果となっています。

20代では年収400万円にも届かず、女性からみた結婚相手に求める最低年収にも届きません。これでは、年収という観点だけみると、35歳までの男性は結婚対象にならないということでしょうか?
 

共働き世帯は専業主婦世帯の2.3倍

そもそも妻も収入を得ることを考えれば、夫にだけ高収入を求めなくてもよくなります。

総務省の「労働力調査(詳細集計2021年)」によると、共働き世帯(夫、妻とも就業者)1508万世帯に対して、専業主婦世帯(夫が就業者、妻が非就業者)は636万世帯。以前は専業主婦世帯のほうが多い傾向にありましたが、1990年あたりから共働き世帯のほうが多くなり、2021年は専業主婦世帯の2.3倍にもなっています。
 

共働きなら年収700万円も可能に

表では、女性の平均年収は25~29歳で319万円、30~34歳で309万円、35~39歳311万円となっています。この程度の収入を得られれば、夫婦2人の年収をあわせて600万円どころか700万円も無理ではない状況ですね。なお、女性の場合は短時間勤務の人も含まれてのこの金額です。フルタイムで働くと、さらに収入アップを見込めます。

出産や育児などで夫だけの収入で生活せざるを得ないことがあるかもしれませんが、できるだけ妻も働き続けることを考えるとよいのではないでしょうか?
 

共働きは最大のリスクヘッジに

共働きのメリットは、なんといっても収入源が2つになること。どちらかが退職や転職などをするかもしれません。そんな時に収入がゼロにならないのは、家計も安定します。何よりお互いが安心して暮らせます。

病気や怪我で働くことができなくなった時、万が一、亡くなった時なども、1人だけの収入で維持されていた家計は厳しいものになります。共働きであれば、残されたほうが引き続き仕事をすれば、当面の生活費用として、ある程度は維持できることになります。一から生活を立て直す必要がないので、イザという時のためにも共働きは有効ですね。共働きは最大のリスクヘッジといえるでしょう。
  

共働きのほうが税負担は軽い

同じ年収でも、夫だけで稼ぐ場合と夫婦共働きの場合ではどのように違うのでしょうか?

夫の年収が600万円・妻が専業主婦の夫婦(A)と、2人の年収がともに300万円の共働き夫婦(B)の所得税を比較してみましょう。

所得税は累進課税で、年収が高くなるほど税率があがります。年収600万円の場合、一般的世帯では所得税率が10%。一方、年収300万円では所得税率が5%です。年収が50万円アップした場合、世帯全体で所得税はどれだけ増えるかというと……

(A)50万円×所得税率10%=5万円
(B)50万円×所得税率5%=2万5000円

このように収入がひとつに集中するより分散させたほうが、収入アップ時の税負担は軽いといえそうです(上記の税額はあくまで概算。復興特別所得税は考慮せず)。
 

児童手当の所得制限:共働き有利

子育て世帯には手当や施策があります。児童手当は中学校修了までの児童に対して、1万円もしくは1万5000円の手当を支給するというものです。

この児童手当には、所得制限があり、扶養親族2人(例・子ども1人と年収103万円以下の配偶者)の場合の目安は年収917万円程度となります。この収入は1人の収入で判断されます。夫だけが高収入となると、手当が制限される場合もでてきます。世帯合算で同じ収入でも、専業主婦世帯は所得制限にかかり手当が減額され、共働き世帯では所得制限にかからず手当が受給できるということもあります。

この児童手当ですが、今のところ世帯内で主となる稼ぎ手の収入に基づく現行方式がとられていますが、世帯内で収入を合算する方式に見直す案がでているようです。今後の動きをチェックする必要があります。
 

片方の収入での生活を常に意識して

ただ、共働きとなると生活コストが高くなりがちです。また、「ザル会計」になってしまい、収支が把握できていない家計も見受けられます。生活にかかる費用は常にチェックをしておきましょう。

また、万が一の時には片方の収入だけで生活できるように、生活を設計しておくと安心です。具体的には、固定費(特に家賃、住宅ローン)の支払いをひとつの収入で十分に払えるようにしておきたいものです。

収入がなかなか伸びないこの時代。夫婦2人で収入を確保しておくと、イザという時に安心です。

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