ワンウェイ瓶とは
ワンウェイ瓶とは再利用されず、資源回収後破砕されリサイクルされる瓶のことです。現在はドリンク剤やビタミン飲料でよく使われています。
1996年4月に全国清涼飲料工業会が小型PETボトルの発売の自主規制を廃止したことから、PETボトルが普及し現在に至りますが、それより前はPETボトルは1リットルサイズなど大容量のソフトドリンクのみに使用されており、パーソナルユースのソフトドリンクにはワンウェイのガラス瓶が使われていました。
ワンウェイ瓶の特徴としては、再利用前提のため耐久性が要求されるリターナブル瓶と異なり、商品に合わせ様々なデザインができることにあります。そのため、いろいろな形のガラス瓶がコンビニの冷蔵ドリンク棚を賑わしておりました。
【ポカリ&ポストウォーター】かつてのポカリ瓶と前代未聞のフラスコ瓶
画像左:今回のポカリスエットリターナブル瓶の登場で話題になったのが、1985年に登場した570ml広口瓶です。俳優の舘ひろしさんがCMでこの瓶から飲んでいたのを覚えている方もいらっしゃるかと思います。今どきの言い方だと、ジャータイプの瓶ですね。広口の方が飲みやすいのですが、リスク管理上、フタができないようになっているのが残念でした。
画像右:化学の実験で使う三角フラスコの形の瓶はキリンのスポーツドリンク『ポストウォーター』のワンウェイ瓶です。この商品のキャッチフレーズは『人間科学飲料』。科学つながりゆえか、瓶をフラスコ状にしてしまったという、1991年発売のバブル期ならではのガラス瓶です。発売から30年以上経っていますが、コレクションされている方は多いと思います。
【コーラ&午後の紅茶】ダルマ瓶? マツコ瓶?
画像左:コカ・コーラの瓶は1980年に販売されていた300mlシングルサービスボトル(スーパー300ボトル)です。ガラス瓶に厚手の樹脂製カバーを巻き、衝撃に耐えるようになっています。その形状から『ダルマ瓶』と呼ばれていました。コンビニでよく出回っており、ファンタやカナダドライジンジャーエールは見た記憶があります。
画像右:午後の紅茶の瓶は600g入りのガラス瓶です。直接口を付けて飲むのではなく、食卓用のグラスに注いで飲むための瓶です。カタログに掲載されていたので存在は知っていましたが、なかなか入手できませんでした。今見ると、瓶の形がマツコ・デラックスさんのシルエットに似ているような……。キャップが髪の毛のお団子、ラベルがお顔みたいでかわいいですね。
【スプライト&ポストウォーター】1リットルでもガラス瓶がありました
最後はソフトドリンクの1リットル瓶です。現在だとPETボトル入りが当たり前ですが、かつては大容量容器も当たり前のようにガラス瓶で流通していました。
画像左:スプライトはリターナブル瓶です。同社のコカ・コーラやファンタ、HI-Cサンフィルなどにも1リットルサイズの瓶がありました。瓶の自販機でも購入できた記憶があります。当時はなかなか飲みきれない大容量サイズだと思っていましたが、現在の若者でしたら普通に飲んでしまえるサイズでしょうか。
画像右:ポストウォーターは1992年に1リットルサイズの『グリップボトル』を発売しましたが、この写真は1993年に発売された2代目のデザインです。ガラスで重量があるため、握りやすいよう瓶にクビレを付けてあります。残念ながらこの瓶は右利き用に作られており、左手で握れません。ユニバーサルデザインの観点からすると、現在では企画段階で却下されてしまいますね。
以上、昔のソフトドリンク瓶をご紹介しました。懐かしく思い出していただければ幸いです。
参考:
大塚製薬 ポカリスエット公式サイト
イオンリテール ゼロ・ウェイスト『Loop』について
テラサイクル社(日本語)
<あわせてよみたい>
夏の暑さをしのげ!コンビニ3社のアイスコーヒー飲み比べ【2022夏・最新版】
あのころ僕らが飲んでいたもの、2001年ドリンクの旅
嵐がCM出演したソフトドリンクで回顧する21年分の「ありがとう」