年金・老後のお金クリニック/厚生年金加入・厚生年金保険料についてのQA

現在57歳。60歳以降も厚生年金に加入して働くほうがいいか? はずれるほうがいいか?

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、60歳以降、厚生年金加入で働いたほうがいいのかについてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

拝野 洋子

執筆者:拝野 洋子

ファイナンシャルプランナー・社会保険労務士 / 年金・社会保障ガイド

  • Comment Page Icon
老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、60歳以降、厚生年金加入で働いたほうがいいのかについてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。
 

Q:60歳以降、厚生年金加入で働くほうがいいでしょうか?

「昭和40年(1965年)生まれで、現在57歳の者です。60歳以降厚生年金加入で働くのがいいか、それとも厚生年金からはずれて働いたほうがいいのかで悩んでいます。厚生年金は18歳から入っています。途中2年は国民年金加入でした」(匿名希望)
 
厚生年金に加入して働いたほうがいいのでしょうか?

厚生年金に加入して働いたほうがいいのでしょうか?

  

A:60歳以降も働けるうちは、厚生年金に加入して働いたほうが、65歳以降の年金額は増えるのでおすすめです

相談者は、60歳以降も厚生年金に加入して働いたほうがいいのかを悩んでいるようですね。2年間の国民年金の期間を除いて考えると、仮に相談者が18歳から64歳過ぎまで、厚生年金に加入して働く場合、44年(528カ月)もの長期間、厚生年金に入っていることになります。

昭和40年(1965年)生まれで、現在57歳とのことなので、もし相談者が女性なら、「特別支給の老齢厚生年金」が支給される世代に当たります。さらに、先述のとおり、44年以上厚生年金に加入することになれば、「長期特例の特別支給老齢厚生年金」の対象になります。「長期特例の特別支給老齢厚生年金」とは、「特別支給の老齢厚生年金」の一種で、44年以上という長期間、厚生年金に加入して働いた人が退職後に優遇された年金を受給できる制度です。

65歳以降とほぼ同額の年金を64歳の退職後から受け取れます。64歳で退職することも一考かと思います。ただし、64歳以降も退職せず、働き続けたほうが65歳以降の年金額はより増えます。

もし相談者が男性であれば、昭和40年(1965年)生まれで現在57歳の方は、「特別支給の老齢厚生年金」をもらうことができません。老齢基礎年金も老齢厚生年金も65歳の支給開始となります。60歳以降も元気に働けるうちは、厚生年金に加入して働いたほうが、65歳以降に受け取れる年金額は増えるのでおすすめです。

※年金プチ相談コーナーに取り上げてほしい質問がある人はこちらから応募するか、コメント欄への書き込みをお願いします。

【関連記事をチェック!】
年金が増える? 会社員の長期加入者の特例(44年特例)って何?
厚生年金に44年以上、長期加入した人が、65歳以降に再就職したら、年金はどうなりますか?
18歳から会社員。63歳になる前に、年金の44年特例で、退職を選択してもいい?
 
【編集部からのお知らせ】
・「家計」について、アンケート(2024/11/30まで)を実施中です!

※抽選で30名にAmazonギフト券1000円分プレゼント
※謝礼付きの限定アンケートやモニター企画に参加が可能になります
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます