Q:60歳以降、厚生年金加入で働くほうがいいでしょうか?
「昭和40年(1965年)生まれで、現在57歳の者です。60歳以降厚生年金加入で働くのがいいか、それとも厚生年金からはずれて働いたほうがいいのかで悩んでいます。厚生年金は18歳から入っています。途中2年は国民年金加入でした」(匿名希望)厚生年金に加入して働いたほうがいいのでしょうか?
A:60歳以降も働けるうちは、厚生年金に加入して働いたほうが、65歳以降の年金額は増えるのでおすすめです
相談者は、60歳以降も厚生年金に加入して働いたほうがいいのかを悩んでいるようですね。2年間の国民年金の期間を除いて考えると、仮に相談者が18歳から64歳過ぎまで、厚生年金に加入して働く場合、44年(528カ月)もの長期間、厚生年金に入っていることになります。昭和40年(1965年)生まれで、現在57歳とのことなので、もし相談者が女性なら、「特別支給の老齢厚生年金」が支給される世代に当たります。さらに、先述のとおり、44年以上厚生年金に加入することになれば、「長期特例の特別支給老齢厚生年金」の対象になります。「長期特例の特別支給老齢厚生年金」とは、「特別支給の老齢厚生年金」の一種で、44年以上という長期間、厚生年金に加入して働いた人が退職後に優遇された年金を受給できる制度です。
65歳以降とほぼ同額の年金を64歳の退職後から受け取れます。64歳で退職することも一考かと思います。ただし、64歳以降も退職せず、働き続けたほうが65歳以降の年金額はより増えます。
もし相談者が男性であれば、昭和40年(1965年)生まれで現在57歳の方は、「特別支給の老齢厚生年金」をもらうことができません。老齢基礎年金も老齢厚生年金も65歳の支給開始となります。60歳以降も元気に働けるうちは、厚生年金に加入して働いたほうが、65歳以降に受け取れる年金額は増えるのでおすすめです。
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