Q:60歳になったパート主婦。夫が定年退職になると、私の年金保険料、健康保険料、税金等の支払いはどうなる?
「はじめまして。2022年2月で60歳になったパート主婦です。私はダブルワークをしていて扶養の範囲130万円を超えないように働いていました。調整しないと132万円ぐらいの年収になってしまいます。夫は地方公務員でもうすぐ60歳。60歳以降は働かずに年金生活者になるといっています。私はこのままパートとして働き続けるつもりですが、もし私の年収が130万円以上に増えたとして年金保険料、健康保険料、税金等の支払いはどうなるのでしょう?」(ペンネーム・不眠症さん)夫が60歳で退職したら、妻の税金や社会保険はどうなる?
A:相談者(妻)が税金と国民健康保険料を納めることになるでしょう
まず、年金保険料の支払いについてです。夫の退職後は、夫の厚生年金の扶養には入れなくなり、相談者は自分で国民年金保険料を払うことになります。ただし、国民年金保険料を支払う義務があるのは20歳~60歳までです。相談者は60歳ですので、国民年金保険料は支払う必要はありません。次に、健康保険についてですが、夫が現在の職場の健康保険を任意継続するのと、国民健康保険料を支払うのと、どちらが保険料が安いかを確認してみましょう。夫が健康保険を任意継続したほうが安く、任意継続するなら、妻を扶養に入れられないかを確認してみましょう。もし、夫が健康保険を任意継続しなかったり、任意継続しても妻が扶養に入れなかったら、妻は自分で国民健康保険料を支払うこととなります。
最後に、税金についてです。所得税は、相談者の年収から、給与所得控除55万円、基礎控除48万円、支払った社会保険料等(健康保険料等)を差し引いた「課税所得」に、所得税率をかけて算出し、支払うことになります。他の所得控除がない場合は、パート年収が103万円以上ある場合は所得税がかかります。一方、住民税は前年の所得にかかります。給与所得控除や基礎控除、支払い社会保険料などを差し引いて計算され、翌年に支払うことになります。住民税は、自治体によりますが、パート年収が100万円以上であれば、課税される可能性があります。税金の負担がいくらになるのかは、詳しくは税務署等で確認をしてみてはいかがでしょうか。
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