株式戦略マル秘レポート

【2022年】4月に下がりやすい業種トップ3

4月相場は、「新年度相場」と呼ばれています。企業や機関投資家が、3月の年度末にかけて決算対策として売り出していた株式を買い戻す傾向があることから「4月効果」とも呼ばれ、株価が上昇しやすいといわれています。今回は、逆にその4月相場で株価が軟調になる業種を調べてみました。

西村 剛

執筆者:西村 剛

株式ガイド

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4月に下がりやすい業種は?

4月相場は、3月決算企業にとって新たな会計年度を迎えることから「新年度相場」と呼ばれています。また、企業や機関投資家が、3月の年度末にかけて決算対策として売り出していた株式を買い戻す傾向があることから「4月効果」とも呼ばれ、株価が上昇しやすいといわれています。

今回は、株価が上昇しやすい4月の株式相場において、どのような業種が下がりやすいのかについて、過去の株価データから統計的に検証してみました。

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検証対象:日経平均採用銘柄(225銘柄)
検証期間:2000年1月1日~2022年2月28日
1銘柄当たりの投資金額:20万円
買い条件:3月末の寄り付きで買い
売り条件:25日経過後、翌営業日の寄り付きで売り
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3月末に、ある業種の銘柄をすべて購入し、25日経過後に売却した場合について検証を行います。仮に勝率が50%以上で損益がプラスならば4月は株価が上がりやすく、逆に勝率が50%未満で損益がマイナスならば株価が下がりやすい月となります。

以上のルールで過去のデータを用いて検証した結果は、以下の通りです。なお、ランキングの定義は、勝率を設定しております。
 

4月相場で軟調な業種ランキング!トップ3

■1位:空運(1銘柄
システムトレードの達人

システムトレードの達人

  • 勝率:40.91%
  • 勝ち数:9回
  • 負け数:13回
  • 引き分け数:0回
 
  • 平均損益(円):-1,739円  平均損益(率):-0.87%
  • 平均利益(円):14,366円  平均利益(率):7.18%
  • 平均損失(円):-12,888円  平均損失(率):-6.44%
 
  • 合計損益(円):-38,252円  合計損益(率):-19.13%
  • 合計利益(円):129,292円  合計利益(率):64.65%
  • 合計損失(円):-167,544円  合計損失(率):-83.78%
 
  • PF(プロフィット・ファクター):0.772
  • 平均保持日数:27.50日
 
■2位:電力(3銘柄)
システムトレードの達人

システムトレードの達人

  • 勝率:41.54%
  • 勝ち数:27回
  • 負け数:38回
  • 引き分け数:1回
 
  • 平均損益(円):2,208円  平均損益(率):1.10%
  • 平均利益(円):22,167円  平均利益(率):11.08%
  • 平均損失(円):-11,915円  平均損失(率):-5.96%
 
  • 合計損益(円):145,746円  合計損益(率):72.87%
  • 合計利益(円):598,521円  合計利益(率):299.27%
  • 合計損失(円):-452,775円  合計損失(率):-226.40%
 
  • PF(プロフィット・ファクター):1.322
  • 平均保持日数:27.50日
 
■3位:ガス(2銘柄)
システムトレードの達人

システムトレードの達人

  • 勝率:44.19%
  • 勝ち数:19回
  • 負け数:24回
  • 引き分け数:1回
 
  • 平均損益(円):555円  平均損益(率):0.28%
  • 平均利益(円):13,298円  平均利益(率):6.65%
  • 平均損失(円):-9,509円  平均損失(率):-4.75%
 
  • 合計損益(円):24,441円  合計損益(率):12.22%
  • 合計利益(円):252,658円  合計利益(率):126.33%
  • 合計損失(円):-228,217円  合計損失(率):-114.11%
 
  • PF(プロフィット・ファクター):1.107
  • 平均保持日数:27.50日

以上が、4月相場で軟調だった3業種の検証結果です。検証結果を見てみると、どれも勝率が50%以下ですが、第2位の電力と第3位のガスに関しては、1トレード当たりの平均損益がプラスになっています。この3業種は勝率は低いものの、一部業種(電力、ガス)に関しては、4月に上がりやすい傾向があるといえるでしょう。

今回の検証でご紹介した3業種は、4月相場の勝率が低い傾向にありました。では、これらの業種の中でも、最も下落傾向が強かった銘柄はどれでしょうか? 最後に、4月相場で特に軟調だった銘柄をご紹介します。
 

4月低成績ランキング

システムトレードの達人

システムトレードの達人

表は、先ほどの検証において特に勝率の低かった銘柄のランキングです。4月相場は、「東京電力ホールディングス<9501>」「大阪ガス<9532>」などが勝率40%を下回っておりますが、平均損益はプラスという結果となりました。一方で、「ANAホールディングス<9202>」「東京ガス<9531>」は平均損益がマイナスとなっております。

株価が上昇しやすいといわれる4月相場ですが、その中でも上記3業種(空運、電力、ガス)の銘柄は勝率が低いことがわかりました。しかし、勝率が低いものの、平均損益がプラスの銘柄もあるため、4月相場は総じて上昇しやすい月といえます。

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(このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします)
 
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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