年金・老後のお金クリニック/年金の繰下げ受給・繰下げ受給についてのQA

専業主婦。年金の繰下げ申請をしていて、年金額が120万円を超える前に受給を開始するつもりですが税金が心配

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、公的年金等控除額の変更が年金に与える影響についてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

拝野 洋子

執筆者:拝野 洋子

ファイナンシャルプランナー・社会保険労務士 / 年金・社会保障ガイド

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老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、公的年金等控除額の変更が年金に与える影響についてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。
 

Q:公的年金等控除額が10万円引き下げられた影響って?

今回は、編集部が設定した以下のケースに専門家が回答します。

「68歳になる専業主婦。65歳から国民年金の繰下げ申請をしており68歳から国民年金をもらう予定。当時は120万円以内は税金がかからないと聞いたので繰下げ申請したが、その後、非課税になる年金額が110万円に制度が変わったと聞きました。年金額が120万円を超える前に受給を開始するつもりですが、制度変更でどんな違いが出るのか知りたい。厚生年金期間は1年数カ月ほど」
公的年金等控除額の変更が年金に与える影響とは?

公的年金等控除額が10万円下がったが、年金の税金にどんな影響がある?

 

A:一般的に年金収入の他に収入がなければ、65歳以降は158万円までの年金収入は所得税が非課税です

2020年(令和2年)分から、65歳以上で年金収入330万円以下の人の「公的年金等控除額」は120万円から110万円に引き下げられています。

一方基礎控除は2020年(令和2年)分から38万円から10万円引き上げられ、48万円となりましたので、年金収入から差し引かれる控除は合計158万円と、今までと変わりはありません。

もし、老齢厚生年金と老齢基礎年金の合計額が65歳から約80万円受け取れる場合であれば、5年間繰り下げて70歳で受給する年金額は42%増額されて、約113万6000円となります。

一般的には公的年金控除と基礎控除の合計が年金収入から差し引かれるので158万円以内の年金額なら、所得税は非課税となるでしょう。

※年金プチ相談コーナーに取り上げてほしい質問がある人はこちらから応募するか、コメント欄への書き込みをお願いします。

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