写真撮影のポーズとしても人気「きまZ」
同調査によると、世界的大ヒットしたNetflixで配信されている韓国発サバイバルドラマ「イカゲーム(8.0%)」と並んで、「きまZ(ゼット)(8.0%)」が同率で1位となりました。「きまZ」は、「気まずい」という意味であり、YouTuberの「ウチら三姉妹」の「とうあ」さんから生まれました。ウチら三姉妹は本当の姉妹ではなく、男女取り混ぜたグループ。とうあさんは戸籍は男性ですが、メイク動画を投稿したり女装をしたりしており、見た目は女性という人物です。
とうあさんがパソコンで気まずいを変換する時にきまZと打った際、語感が面白いとYouTubeで発信したところ、視聴者の女子中高生たちに広まりました。
きまZのポーズは、両手を顔の前で平行にして「Z」の形にするというもの。本当に気まずい時に使われるだけでなく、写真を撮影する際のポーズとして多く使われました。本記事執筆時点ではTikTokでも、「#気まZ」は830万回、「#きまZ」は220万回再生となっています。
音の面白さとともにポーズの面白さがうけた結果の1位、といえるのではないでしょうか。
疑問をかわいく表現した「はにゃ?」
同調査の第3位には、「はにゃ?(7.0%)」が選ばれました。ものまね芸人でYouTuberでもある「丸山礼」さんがコントで演じる美術部部長「井上千晶」の口癖が元ネタとなっています。丸山さんが中学生の時に、連絡網で回ってきた電話の言葉を友だちが聞き取れず、「はにゃ?」と言っていたのを面白いと感じたことからこのネタが生まれたそうです。
なお、NHK『おーい!はに丸』で、主人公のはに丸が不思議なことやびっくりしたことがある時に首を傾げながら言っていた言葉も同じ。こちらは1983年と約30年も昔のものであり、大人世代はこちらを思い浮かべるかもしれません。
また、「Simeji presents Z世代トレンドアワード2021」(2021年12月)の「Simeji顔文字大賞」と「ギャル流行語大賞」でも、「はにゃ(੭ ᐕ))?」は1位となっています。TikTokでも「#はにゃ」は1億6700万回再生、「#はにゃ?」は6200万回再生を超える人気ぶりです。
この言葉は、疑問がある時や理解できない時、困ってごまかしたい時、とぼけたい時などにも使われます。「『あれ?』の進化系。とりあえず疑問に思う時には使う」という女子高生もいます。
どちらの流行語も、YouTuberから生まれているところが特徴です。最近の若者達はSNSの利用時間が長く、ネット発の言葉に触れる機会が増えています。それ故、流行語も同様にSNSやネット発で生まれる傾向にあり、SNSやネットで多く利用されているのです。
流行語、大人は使ってもいい?
大人が使うとイタい言葉は
かわいい系流行語、つまり「ぴえん」「ちゅきちゅき」「きゅんです」などの言葉を大人が使った場合は、残念ながら引かれてしまうことが多いよう。「高校生なら許せても、大人がやっていると引く」と、先程の女子高生は言います。流行語は旬が短いため、大人には使ってほしくないと感じるようなのです。
他の高校生たちに聞いても、このような言葉を使う大人は「無理に若ぶっている」「教養がなさそう」「似合っていなさすぎ」「わかっているよ感がありえない」と散々な言われようです。
また、別のランキングではこの同じ言葉が「既に終わっている」「もうすぐ終わりそう」と評価されていたりもするため、使いどきが難しいかもしれません。いずれにしろ、大人が流行語を無理に使うのはやめたほうがよさそうです。
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