人事採用担当者に話を聞くと、「就活生のことは採用前にネットで調べます」と言います。説明会時点ではほとんど見ないものの、選考が進み、役員面接や最終面接段階などに至った場合は、ほぼ確実に調べるそうです。
 
就活生の裏アカ特定サービスを聞いたことがあるでしょうか。企業から依頼を受けて、就活生のSNSの裏アカを特定し、表からはわからない裏の顔を特定、レポートするそうです。面接時と言っていることが違うなど、内容によっては採用見送りになることもあるそうです。アカウント特定率は何と89%にいたるといいます。
 
就活時には、SNSの使い方でどのようなことを注意するべきなのでしょうか。
 

企業にとって採用者の見極めは必要不可欠

人事担当者がSNSをチェックしているかも

人事担当者がSNSをチェックしているかも

インターネットやSNSが普及する前から、企業によっては内定者の身元調査が行われてきました。資格詐称や経歴確認、素行調査などを行う会社もあり、これがインターネットやSNSで行われるようになったと考えればいいでしょう。
 
企業が人材を採用するコストは百万円近いともいわれます。入社後も、炎上などすれば、会社の損害は計り知れません。宣伝などコストをかけて作り上げたイメージがダウンし、深刻なマイナスイメージがつき、大損害を被ることもあります。最近は、アルバイトも含めた従業員から起きる炎上も増えており、企業側の警戒心はとても強くなっています。採用するだけの価値がある人材かどうかの見極めはシビアになっているのです。
 
実際、ある裏アカ特定サービスによって、未成年飲酒が分かる投稿、企業の面接官への暴言などが見られた学生は不採用になったそうです。
 

鍵をかけたり個人が特定できない工夫を

Facebookはかつて、大学生専用のSNSでした。しかしその後、人事採用担当者が投稿を見るようになった結果、学生が就活開始時に就活用アカウントを作り直すという現象が起きました。日本でも就活用アカウントを作ることは行われていますが、特定が難しくないことを考えると、それだけでは決して安心できません。
 
裏アカの特定は、主に就活生の個人情報から行っていきます。アカウントのIDやニックネームはもちろん、誕生日、友人関係、写真、位置情報など、あらゆるものから特定します。
 
アカウントに鍵をかけたり、公開範囲を制限したりはもちろん、本名と重ならないIDやアカウント名にする、地元や大学の友人をフォローしない、誕生日を公開しない、顔写真を掲載しない、位置情報がわかる投稿をしないなどである程度対処できますが、一番安全なのはそもそも問題ある投稿をしないことです。
 
なお、SNSだけでなく、就職・新卒採用の口コミサイト「みんなの就職活動日記」への書き込みなどもチェックされています。書き込みは自由ですが、内容によっては個人が特定できることがあるので、注意してください。
 

就活時にSNSで絶対NGな行動とは?

では、どのような投稿がNGなのでしょうか。まず、志望企業に対して「第一志望ではない」「面接官が最低」などの発言は絶対にいけません。ゼミの教授や自分の大学などへの悪口、誹謗中傷なども悪印象を与えます。
 
「就職したくない」「働きたくない」など就活に対してのネガティブな発言も、やる気がないと判断されてしまいます。面接時に言っていたことが嘘と分かってしまうと信用を失うので、その点も注意しましょう。
 
SNS内に、過度な飲酒や羽目を外した行動、露出の多い服装などを投稿することも「公私の別ができていない」という判断につながります。
 
投稿内容だけでなく、「いいね」やフォローした内容にも注意が必要です。差別的な投稿などに「いいね」やフォローをしていると、そのような志向の持ち主と判断される可能性が高くなります。
 
つまり、公序良俗に反する投稿、モラルに欠ける投稿、差別的な投稿、悪口や誹謗中傷投稿などはNGということです。人事採用担当者の気持ちになれば分かりますが、「採用したくない」と思わせる投稿はしてはいけないのです。
 
一方で、SNSでの交友関係が広いこと、集客力があることなどは、むしろアピールポイントになります。自分の知識や実績などをアピールする場とするのもいいでしょう。
 
SNSは就活時の情報収集だけでなく、入社してからも同僚やクライアントなどとつながったり、情報発信して宣伝に活用するための大切なツールとなります。いざ入社すると、今度は「○○社」という看板を背負っていくことになるのです。今回ご紹介したことは、就活時にとどまらず、社会人になってからも求められる使い方です。この機会にしっかりと正しい使い方を身につけ、社会で活躍されることを祈っています。


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