優しかったはずの夫が出産を機に豹変、モラハラ夫化
出産を機に人が変わった夫……何をしても責められる、辛く苦しい日々が始まった
SKさん(40代、女性)の夫も、その1人でした。
「お付き合いしている段階や新婚時代は、まったくそういった傾向はありませんでした。態度が変わり始めたのは、子どもを妊娠したあたりからです。生まれたその日から大喧嘩したことを覚えています」
最終的にできたルールは「家の中で笑うのは禁止」
最終的にできたルールは「家の中で笑うのは禁止」
「生活費は月に4万円しかもらえませんでした。それで食費、交際費、被服費、医療費、雑費をすべてまかなえというのです」
安い食材を駆使し、かつ自分はあまり食べないようにすることでなんとか乗り切ることに。しかし栄養が足りていないせいで、体調を崩すことも多かったそうです。
「性行為についても、断ると明らかに不機嫌になるので、一切断れませんでした。避妊を望んでいましたが、お願いできる雰囲気ではありませんでした」
SKさんを完全にコントロールしないと気が済まなくなった夫は、SKさんがテレビを見て笑うことすら注意するようになりました。
最後には、「家の中で笑うのは禁止」というのが暗黙のルールになったそうです。
さて、これを今読んでくださっているあなたは、SKさんのケースを聞いて「明らかにおかしい」と思いましたか? もし万が一、「我が家も近い部分がある」と思うようなことがあれば、一度配偶者からのモラハラ(精神的な暴力)を疑ってみてもいいかもしれません。
配偶者からのモラハラの例としては、以下のようなものも挙げられます。
- 大声でどなる
- 「誰のおかげで生活できるんだ」「かい性なし」などと言う
- 実家や友人とつきあうのを制限したり、電話や手紙を細かくチェックしたりする
- 何を言っても無視して口をきかない
- 人の前でバカにしたり、命令するような口調でものを言ったりする
- 大切にしているものをこわしたり、捨てたりする
- 生活費を渡さない
- 外で働くなと言ったり、仕事を辞めさせたりする
- 子どもに危害を加えるといっておどす
- なぐるそぶりや、物をなげつけるふりをして、おどかす
参考:内閣府男女共同参画局
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SKさんはこのあと調停離婚し、40代で再婚することに。現在はステップファミリー(再婚による血縁関係のない親子関係)として、あたたかい家庭を築き、幸せに過ごしています。
「経験シェアリングサービス『エクシェア』note版」では、SKさんの体験談について、より詳しく掲載しています。
■お話しいただいた内容
- 自分がモラハラ・DV被害を受けていると自覚したきっかけ
- 元夫に内緒で、どうやって家出したか
- 想像していたシングルマザー生活とのギャップ
- 現夫との出会いから結婚に至るまでの流れ
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