衝撃! 彼が人妻と浮気していた
つきあっている彼の様子がおかしい。どうやら他に誰かいるみたいだと不安に思っていたら、相手が発覚。その相手は人妻だった。さっさと別れるのが正解かもしれないが、彼のことを「好き」という気持ちが強くて別れられない。そんなときどうしたらいいのだろう。
うまくいっていたはずなのに
彼とは4年のつきあいになるというサエミさん(33歳)。徒歩10分程度の場所に住み、お互いにほどよい距離を保ちながら「いい関係」を続けていた。
「彼は1歳年下ですが、お互い年齢は気にしていません。双方の友だちにもオープンな関係ですが、ふたりともどうしても結婚しなければと思わないタイプなので、部屋を行き来している感じです」
サエミさんにとっては、「絶対的に信頼している」存在だった。ところが今年に入ってから、どこか彼の様子がおかしいと気づいた。
「聞いてみると、時期外れの異動があって頼りにしていた先輩がいなくなり、彼自身にふりかかってくる仕事が倍増したと。相談相手がいなくなったせいもあって、すごくきついというんです。仕事のことでは、私にできることはありません。たまには栄養つけてよといい肉を買っていって一緒に食べたりして、息抜きできるように気を遣ってはいたんです」
2月、彼は出張に出かけた。今までもよくあることだったのでサエミさんは特に気にはしていなかった。ところがこの出張から帰ってきてから、彼の様子がますますおかしい。ぼうっとしていたり、一緒にいるのにやけに携帯ばかりいじったり。
「彼がシャワーを浴びているとき、携帯に着信があったんです。見たら女性の名前で連絡が来ていて。しっかりフルネームで書いてあったので、彼のSNSを調べたら相手を割り出すことができました」
相手を特定してそのSNSを見たら、家庭のある女性だった。子どもや家族との写真が多く、幸せそうな雰囲気を「出しまくっていた」という。
「ただ、なんだか聞いたことのある苗字だなと思ったら、なんと彼が頼りにしていたという異動した先輩と同じだったんです」
指摘すると狼狽して
サエミさんは、その先輩のSNSを調べた。つい最近、部署が変わったという表記を見つけて、相手がその妻であると確信した。「ただ、彼と彼女が不倫しているという証拠にはならないですよね。どうやって証拠をつかもうかと思っていたら、彼がまた出張だという。出張、多いねとさりげなく言ったら、『先輩の分まで仕事が回ってきちゃうから』って。でも金曜日から日曜日まで出張ってなんだか変だなと思ったので、彼が出張に出る前の晩、彼の部屋に泊まってスマホを調べまくったんです。そうしたら日曜夜の新幹線の乗車券があった。その時間、東京駅のホームで待っていました。もしかしたら彼女が品川で降りる可能性もあるけど、いちかばちかに賭けたんです」
指定席だったので乗車している車両の近くで待っていると、彼が出てきた。一瞬、周りを見渡したが続いて出てきた女性が彼の隣にピタリとつく。一緒に歩いていく姿を見て、サエミさんの全身から力が抜けた。
「それでも気づかれないよう尾行しました。ふたりは駅のタクシー乗り場へ向かっていった。彼女をタクシーに乗せるとき、彼はタクシーを覗き込むようにしてキスしたんです。そして彼が振り向いて再度、駅へと歩いてきたところに私、飛び出していきました。見て見ぬふりはできなかった」
お疲れさまと声をかけると彼がギョッとした顔で立ち止まった。ふたりはじっと見つめ合ったという。先に目をそらしたのは彼だった。
「実際、彼に会ってどうしようか私は考えていなかったんですよね。だからそれ以上の言葉をかけられなくて。彼は私が何かを知っているのかどうか気になったけど、聞くに聞けない。ふたりとも硬直状態でした」
彼は「一緒に帰ろう」と言った。部屋で彼を問いただそうと思っていたサエミさんだったが、ふたりきりになるとなかなか言い出せなかった。
「そのとき、彼が言ったんです。深い関係はないからって。温泉に行っただけだからって。そんなことあるはずないでしょ。先輩夫婦は関係が悪化しているから相談に乗っていただけだとも言っていました。じゃあ、私が先輩に会って確かめてくると言ったら、彼がいきなり私に抱きついて『結婚しよう』と言ったんです。そうやってごまかされるのがいちばん嫌だと突き飛ばしました」
それから2か月がたった今、ふたりは相変わらず行ったり来たりの生活を続けている。浮気の件は宙に浮いたままだ。
「彼への不信感はありますし、裏切られた悲しさも悔しさもあるんですが、別れるのは今でなくてもいいかと先送りしています。彼は何ごともなかったかのように振る舞っている。それも腹が立つんですが、今は緊急事態中だし、世の中が落ち着くまで結論は保留してもいいか、と先送りしています」
彼みたいな人でも、今は誰もいないよりマシかもしれないしとサエミさんはつぶやいた。コロナの影響はこんなところにもあるのかもしれない。