預金・貯金/預貯金を貯める・増やす方法

どんな時代でも、1000万円貯められる人の鉄則って?

●●ショックなどの経済危機が起きて収入が減り、多くの人が家計管理に苦戦している中でも、ひょうひょうと時代を乗り越えてしっかり貯めている人がいます。それは、どんな人たちなのでしょう。共通するお金の使い方、暮らし方を紹介していきます。

鈴木 弥生

執筆者:鈴木 弥生

預金・貯金ガイド

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収入が多くなっても固定費は増やさない

収入が増えると考え始める人が多いことに、もう少し広い部屋に引っ越したい、自動車を買いたい(買い換えたい)、子どもの習い事や塾を増やしたい……、といったことがあります。これらの支出に共通することは、いずれも実行すると毎月の支出=固定費が増える決断だということです。
 
1000万円貯められる人のルール

1000万円貯められる人のルール


今後も安定的に増えることが見込まれる収入で、増えた収入>増えた支出ならば、多少の支出増はモチベーションアップになりますが、そんなときも増やす支出は固定費よりも変動費にしておくと危機に強い家計にすることができます。というのは変動費ならば、いざというときにすぐ支出を削減することができるからです。

たとえば、外食の回数を増やす、旅行の予算を多めにする、洋服などを購入するといったことは、収入が減ったらそれに合わせてコントロールすることが簡単です。ところが家賃が高い部屋に引っ越してしまったら、下げるためにはもう一度引越しをするしかありません。

車は手放すことができれば解決しますが、通勤や日常生活に必須の地域では難しいでしょう。同じ支出でも固定費を増やすと、それだけ家計の機動力が下がります。要するに危機対応が難しい家計になってしまうということです。特にシングルの人や子どもが小さいファミリーなどの資産形成世代は、まとまった貯蓄ができるまで、収入が増えても、支出ではなく貯蓄を増やす選択が基本です。
 

何があっても「積立貯蓄」&「積立投資」は止めない

収入が減り家計が厳しくなると、まず考えるのが貯蓄を止めることです。貯蓄をしなければそれだけ支出に回せますが、できれば節約や貯蓄額を少し減らすことで乗り切って欲しいもの。どうしても難しい場合も3カ月から半年程度は予備費や貯蓄からやりくりして、なんとか積立貯蓄を続けましょう。というのは一度止めてしまうと、かなり家計に余裕ができないと再開する気持ちになれないから。

そのため、よほど自分に厳しい人でないと、貯められるお金を見逃してしまいます。止めるのは簡単ですが本当に貯められないことが分かるまで、貯蓄を止めるのは最後の手段として残しておいてください。そして家計に少しでも余裕ができたら1000円単位で構わないので、できるだけ早く積み立てを再開しましょう。
 
積立投資も相場が急変したり下落が続くと、続けることに不安を感じる人がいます。確かに、評価額が投資元本を下回っている状況を見たら、そう思う気持ちもわかります。しかし積立投資は、相場が下落しているときこそ淡々と続けることが、大きなリターンを得られる秘訣です。というのは定額積立の場合、相場が下落しているときは多くの口数を購入することができるので、右肩上がりで上昇し続けるよりも将来のリターンが大きくなるのです。
 
もちろん投資している商品にもよりますが「つみたてNISA」の対象商品に多い国際分散投資を意識したインデックス商品などならば、時間をかけることで相場の波を超えてリターンが期待できます。積立投資は、相場が下落したときこそ絶対にやめてはいけないことを覚えておいてください。
 

家計の非常時に強い家庭は夫婦や家族の仲がいい

収入が減少することは、家計管理をしている人にとって最大のストレスです。なぜならば家計を把握している人は収入が減ったら節約しようと努めますが、詳しく分かっていない家族はこれまで通り。節約への協力を求めると、逆にブーイングを浴びたりするから。

そんなとき、日ごろからコミュニケーションがスムーズな夫婦や家族ならば、すぐに現状を共有して協力してもらうことができます。ところが家計管理は任せっぱなし、コミュニケーションも少ないという家庭だと状況を話しにくいため、家計管理をする人が一人で非常事態を抱え込むことになり、どんどんストレスが溜まってしまうのです。

ストレスは万病のもとといわれますが、家計管理においてもストレスは最大の敵。というのは、ストレスが溜まると思いもよらないムダ遣いをしたり、集中力が切れて管理を放棄してしまったりするから。夫婦や家族の仲がよければ、どんなピンチでも乗り越えられます。
 
いずれも当たり前のことですが、いざとなると実行できなかったりするもの。徳川家康の遺訓ではありませんが、お金との付き合いは「重荷を負うて遠き道を行くがごとし。急ぐべからず」です。長期戦で考え、コツコツ続けることが一番といえそうです。


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