住宅リフォーム

家が狭い! コロナで気づいた家の「無駄スペース」、どうにかしたい

コロナ禍でおうち時間が増え、家が狭いと感じている人が多いようです。そんな中、倍増しているのが和室を洋室にするリフォーム。「和室」を活用して広く便利に暮らす方法や、リフォームに掛かる費用、更に快適化するコツをご紹介しましょう。

尾間 紫/Yuu

執筆者:尾間 紫/Yuu

リフォームガイド

コロナで気づいた、「家が狭い!」問題

和室リフォーム

コロナ禍でおうち時間が増え、家が狭いと感じている人が多いようです。そんな中、倍増しているのが和室を洋室にするリフォーム。

住宅リフォームコンサルタントの筆者が、家の無駄スペースの代表とも言える「和室」を活用して広く便利に暮らす方法や、リフォームに掛かる費用、更に快適化するコツをご紹介しましょう。

 

無駄スペースの代表「和室」のリフォームが急増

コロナ禍で在宅時間が長くなり、「家が狭い!」と感じている人が多いようです。

住宅の購入や建築、リフォームを検討する人を対象としたアンケート調査(※1)によると、新型コロナに伴う住まいに求める条件の変化として、「仕事専用スペースが欲しくなった」「収納量を増やしたくなった」「広いリビングが欲しくなった」「部屋数が欲しくなった」など、家の広さを求める声が多く挙げられていることが分かりました。

確かに、テレワークをするなら仕事に集中できるスペースが欲しいですし、家で過ごす時間が増えれば物も増え、そうなればより大きな収納が必要です。それに家族といつも一緒というのも楽しいですが、たまには一人になれる場所と時間が欲しいというのが多くの人にとっての本音なのでしょう。

そんな中、急増しているのが、和室を洋室にするリフォームです。住宅リフォームに関する調査(※2)によると、緊急事態宣言が発令される前と後で、「和室から洋室へのリフォーム」が3倍近くに増えていることが分かりました。

和室は「上手く使えていない」、「物置き場になっている」という声が圧倒的に多い部屋。言ってみれば家の中の無駄スペースの代表的な存在です。

そんなスペースを上手に活用することで、家の中がもっと広くなったり、便利になったり。コロナ禍をきっかけに、これまで何となく放置されていた空間を見直して、より快適な我が家にするべく動き出している人が増えているのですね。

 

和室はなぜ無駄スペースに成り下がるのか?

和室は、子どもが小さなうちは一緒に寝たり、遊び場にしたり、お昼寝スペースに使ったり、意外と役立つ部屋なのですが、子どもの成長とともに使いみちを失い、納戸化する家が少なくありません。

しかし、和室はもともと収納として計画された部屋ではないため無駄な空間が多く、部屋全体が何となく物置き部屋のような、残念な使い方になってしまうことが多いのです。

さらに気になるのが、閉鎖的で使われていない部屋は通気が悪く、カビなどの不安があること。畳の上にいろいろな物が置きっぱなしの状態では、傷みも早くなります。

6畳+押し入れ付きの和室の面積はおよそ12平方メートルあり、床面積60平方メートルのマンションの場合、約5分の1もの面積を占めます。それを無駄スペース=デッドスペースとして放置し続けるなんて、本当にもったいない話なのです!

収納計画であれば小さなスキマも見逃さず、ちゃんと活用しようとするのに、デッドスペースが大き過ぎるとなぜか気付かないものなのですね。改めて見直せば、効率のいい収納スペースや、快適なテレワークスペースが作れます。

 

和室から洋室へリフォームする場合の費用、更に快適化するコツ

では、和室から洋室へのリフォームを行う際の相場費用をご紹介しましょう。畳をフローリングにするだけでも部屋として使いやすくなるのはもちろん、収納家具が設置しやすく、掃除もラクになります。

■畳からフローリングにする場合
畳を撤去して新たにフローリング材を敷くリフォーム費用は、およそ10万円~です。マンションの場合は、床の防音規定が定められていますので、規約に沿って工事をするよう注意しましょう。

ただし、そのままでは収納不足に変わりはなく、引き続き物置き部屋になってしまう可能性があります。更に快適化するコツは、収納をしっかり確保しておくことです。

思い切って部屋の半分を収納専用のスペースにするのもいいでしょう。押し入れを入れて7.5畳の和室なら、3畳を専用の大型収納にすれば、あふれている物もスッキリ片付き、残りの4.5畳はワークスペースにするもよし、リビングを広げるもよし。物が片付いていれば4.5畳でも様々な用途に使えます。

■収納を作るリフォーム費用
このような大型の収納を作るリフォーム費用はおよそ20万円~で、システム家具を使って間仕切るアイデアもあります。家具は後で買い足したり移動ができたりするタイプを選べば、この先の生活スタイルの変化にも柔軟に対応できます。

家にいる時間が長くなればなるほど、ストレス無く暮らすためには、家のつくりがとても大切になります。無駄スペースを改めて見直して、更に快適に暮らしましょう。


※1:コロナ禍を受けた『住宅購入・建築検討者』調査(首都圏)(調査期間2020年5月17日~ 5月21日 / 株式会社リクルート住まいカンパニー調べ)

※2:リフォームについての動向調査(2020年8月1日~9月29日の60日間に行われた作業を新型コロナ感染拡大に伴う緊急事態宣言発令前の2020年2月1日~3月31日と比較 / みんなのマーケット株式会社調べ)

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