石田陽子の恋愛コラム

家事負担に関する「男女の意識差」に納得。自己評価高めの夫に妻は…

新型コロナ感染拡大により家にいる時間が長くなり、家事と向き合う男性も増えました。その一方で、女性の家事負担は軽減するどころか、在宅時間の増加によりストレスを感じるという声も多く聞かれます。「夫婦の家事分担」に関する最新アンケート調査結果をもとに家事に対する男女の意識の差を分析。理想と現実のギャップが発生する理由、解決策を考察します。

石田 陽子

執筆者:石田 陽子

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女性が思っている以上に男性は家事に意欲的!?

アンケートでパートナーの家事の貢献度が高いと答えた人は、夫婦仲について「とても良い」と回答。家事の貢献度と夫婦仲には相関関係があるといえそう

アンケートでパートナーの家事の貢献度が高いと答えた人は、夫婦仲について「とても良い」と回答。家事の貢献度と夫婦仲には相関関係があるといえそう

コロナ禍において在宅時間が長くなったことで、今までやってこなかった家事と向き合う男性が増えました。家にいる時間が長くなればなるほど、誰もが快適に過ごしたいと思うものです。性別関係なく、家事はできないよりもできたほうが断然いいでしょう。

生活にまつわる出張・代行サービスを提供する「くらしのマーケット」の最新アンケートによると、未婚男性の70%が「家事を半分以上負担したい」と答えています。その詳細な質問内容は、結婚していないまたは別居している人に対して「夫婦の家事分担はどんな割合が理想ですか?」というもの。

夫が「半分以上またはそれ以上やるのが理想」と答えた女性が46.6%だったのに対して、男性は70.1%。女性が期待しているよりもずっと多くの男性が、家事への参加意欲があると回答しているのです。

ただ、実際に結婚している人たちの現在の家事分担の割合を聞いてみると、理想と現実のギャップが明らかになります。男性は「自分が家事を『半分』以上やっている」と回答した割合が32.5%だったのに対し、「夫が家事を『半分』以上やっている」と答えた女性はさらに少ない23.1%でした。
 

家事に関する男女の意識の違い

理想では男性も家事を半分、もしくは半分以上分担するべきだと考えているけれど、夫婦生活において実際に家事を半分以上やっている夫がいると感じている女性は23.1%にとどまっているのが現実。理想と現実、男性と女性で家事に対する考え方にギャップがあることがこのアンケートの結果を見ると分かりました。

たとえば、結婚・同居している人に「普段、自身が主にやっている家事は何ですか?」と質問したところ、男女で回答が異なります。

Q. 普段、自身が主にやっている家事は何ですか?

【女性の回答】
1位:料理……85.3%
2位:キッチン掃除……84.6%
3位:洗濯……83.4%
4位:買い出し……81.1%
5位:トイレ掃除……79.9%

【男性の回答】
1位:ゴミ出し……69.6%
2位:買い出し……58.8%
3位:お風呂掃除……56.8%
4位:キッチン掃除……39.9%
5位:掃除機かけ……39.2%

唯一、女性よりも男性の割合が高くなったのは「ゴミ出し」ですが、料理や洗濯、掃除、子どもがいる家庭の場合は子供の世話まで、男女差が大きく、時間がかかる作業は女性の役目となっている家庭が多いことに改めて気づかされます。

男性としては、「家事や育児に協力的でありたい」「夫として、家事も積極的にやって夫婦円満を心がけたい」と理想を持っていても、スキルや時間を必要とする家事は、ほとんどの家庭で女性まかせとなっているのが現実。とくに新型コロナ感染拡大で家にいる時間が長く、ストレスがたまりがちな今、お互いが快適に過ごせる空間を意識して作っていけるカップルと、日常に流されてしまうカップルでは将来の幸福度も全く違うものになるでしょう。
 

家事分担での不満、理想と現実のギャップを解消する方法とは

ここで「パートナーにやってほしい家事」についての女性の意見をご紹介します。
  •  「ゴミを捨てに行くのはいつもしてくれますが、部屋中のゴミを集めて袋に補充するところまでやってほしい」
  • 料理をしてくれるのはありがたいが散らかっている。出しっ放し。キッチンはとくに汚れるから掃除までやってほしい」
  • 「相手はここ数カ月テレワークでずっと家にいるので、自分が家に帰ったときにはお風呂が洗ってあるとうれしい」
……など、夫がやってくれるのはありがたいことだが、そもそも家事を主体的にやるのは女性という考えが根底にあることに対する不満は残ったまま。家事を手伝おうとする男性は増えたものの、「家事の分担」にまでは至っていないのが現状のよう。

家庭によって事情は異なるものの、いくら家電が進化して掃除が楽になったとしても部屋の整理整頓や掃除機にたまったゴミ捨ては誰かがやらなければ片付きません。調理器具を駆使してお店の味を再現できたとしても、後片付けやシンクを清潔に保つのも含めてが料理であり、家事をするということ。大変なのは継続して、家のことをやり続けなければならないことなので、中途半端な作業でパートナーの怒りを買わないように注意が必要です。

また、どれだけうまく家事をこなすかよりも、普段から相手への感謝を伝えることやコミュニケーションをはかり、不満をどれだけ解消していくかが重要。

いずれにしても、相手が家事をしてくれるのは当たり前のことではありません。居心地のよい空間を作るためには主体的にそれぞれがやるべきことと向き合い、協力しあうことが何より大切だといえるでしょう。
 

調査概要『「夫婦の家事分担」に関するアンケート調査

調査対象:生活にまつわる出張・代行サービスを提供する「くらしのマーケット」会員の男女497名
調査期間:2020年9月17日~9月24日
調査方法:インターネット調査
調査主体:みんなのマーケット株式会社
くらしのマーケット:http://curama.jp/
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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