夫婦関係

「女だけがしんどい」家庭に終止符! 夫婦の危機を救った妻の荒療治

株式会社クレハが行った「共働き夫婦の家事シェア事情」に関する調査によると、約半数の家庭で妻が家事・育児の80%以上を担っているという結果が出ています。妻の負担が多い中、夫婦関係の危機をサラリとかわした二人の妻の事例を見てみましょう。

三松 真由美

執筆者:三松 真由美

夫婦関係ガイド

「女側がしんどい夫婦関係」って新しい時代にそぐわない

妻の家事負担

株式会社クレハが2020年5月に行った「共働き夫婦の家事シェア事情」に関する調査によると、約半数の家庭で妻が家事・育児の80%以上を担っているという結果が出ています。

コロナ禍で、夫が家にいる時間は増えたというのに、家族の安全・衛生の確保まで女性の負担はまだまだ多い。そんなwithコロナ、妻の負担が多い中、夫婦関係の危機をサラリとかわした二人の妻の事例を見てみましょう。

 

冷食も総菜もNGな夫! ところがケガをきっかけに……

聡美さん(31歳・仮名)の夫の母は専業主婦。しかも、栄養士の資格を持っていて、若い頃は某料理研究家の助手をしていたという腕前。

「夫曰く、とにかくお義母さんは何でも手作りしてくれて、さらにそれが市販品より美味しかったそうなんです。結婚まで実家暮らしだった夫は、お料理上手なお義母さんが365日×30年間ご飯を作ってくれていたので、自炊経験ゼロ。もともとこの状況はわかっていたので、夫には料理以外の家事を分担してもらっていました」

ところが母の超一流の手作り料理で育った夫は、味にうるさく、聡美さんの料理の味つけや献立、品数などにいちいちダメ出しをするのだそう。さらに冷凍食品や市販のお惣菜はNGなど「手作り信仰」も根強く、いくら聡美さんが「うちは共働きだから」と言っても、自分の価値観を変えませんでした。

「転機になったのは私の怪我でした。緊急事態宣言が終わって、久しぶりに友達とテニスをした時、プレイ中に変な転び方をして、足を骨折。帰宅した夫に事情を話したら、第一声が『えー!? 明日から俺の飯はどうなるの?』でした。私のケガよりも自分の食事のほうが心配なんだって、ホントにガッカリしました。それで、『私が居ないほうが、まずい料理を食べずに済んでちょうどいいわよね!』と啖呵を切って家を出て、実家に戻りました。そして『足が完治するまで帰りません』と宣言して、そのまま実家に滞在しました」

聡美さんの家出を受け、夫も実家の母にSOSを送ったそうなのですが、たまたま妹の里帰り出産中で、義母の支援は受けられず。

「結局2ヶ月間一人で暮らしてみて、ようやく私のありがたみがわかったみたいです。3ヶ月目から毎週末うちの実家に来て、『料理の大変さが分かった。もう、聡美の作ってくれたご飯に文句は言わないから戻ってきてくれ』と懇願。十分反省をした様子だったので4ヶ月目に家に戻りました」

怪我をきっかけに思い切って「家事拒否」をしたことで、夫の意識改革に成功した聡美さん。最近はできるだけ二人で一緒にキッチンに立って料理をするようにしています。

遠慮を捨てて思い切った行動に出たことで、家事分担だけでなく夫婦の関係も平等になったそうです。

 

夫が浮気……計算し尽くされた妻の対処法とは?

明日香さん(34歳・仮名)にとって、結婚生活で最もショックだったのは、自分の妊娠中を含む2年間に夫が浮気をしていたこと。

「妊娠、出産、育児と女性が最も大変な時期に会社の後輩と浮気をしていたんです。夫が彼女とお忍び旅行に行った沖縄のホテルから、ご丁寧に忘れ物の名刺入れが郵送されてきました。その時期、夫は関西出張だと言って出かけていたのですけどね」

明日香さんが問い詰めたところ、夫はすんなり浮気を白状しました。

「なんで、男ってこんなかんたんに浮気するの。女は出産や子育てで自由になる時間なんてないのに不公平だ」と悔しさをぶつけました。

「夫は今までになく落胆した顔で『君とやり直したい』と訴え、償いをすると誓ったので、離婚はしないことにしました。でも不貞行為に対してはしっかり処罰をさせていただきました。まずスマホはアドレス帳を消すだけではなく、全データを初期化。クラウドのスマホのバックアップも削除させました」

まずは夫のスマホをリセットすることで、過去を清算させた明日香さん。

また、周囲の人を巻き込む作戦も実施したそうです。まずは義父母に夫の不倫を伝え、離婚も辞さない姿勢でプレッシャーをかけたことで、義父母から夫にお灸をすえてもらうことに成功。一方で自分のTwitterには夫に裏切られたことを匂わせ投稿。Twitterのフォロワーには夫婦共通の知人も多く、周囲に夫の不貞をそれとなく知らしめることで、周囲からの夫への監視力が高まることを狙いました。

「最後は浮気相手への対応です。既婚者との不貞行為は罰せられることを知らしめるために、友人の弁護士と相談して内容証明を送りました」

ここまでいろいろな対策はとったものの、一度謝罪した夫に対して、その後は責めたり、無視したりはしなかったそう。

「今まで通り普通に接するように心がけました。いつまでもネチネチと夫を責めたら、子供にも伝わるし。笑顔を見せつつ、徹底して人間関係など夫の外堀を埋めることで監視体制を強化。一方で浮気相手に厳しい態度をとることで、夫に舐められないように牽制ができたと思います」


思い切った行動でわがまま夫を変えた聡美さん。冷静に硬軟を使い分けることで不倫の危機を乗り切った明日香さん。

ピンチを乗り切るには冷静な計画や、荒治療と言えるくらいの思い切った行動がポイントのようです。「女性のほうが損だ、不公平だ」と悲しくなったときは、「新しいカタチのお仕置き」を夜な夜な考えてみるのはどうでしょうか。
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